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2013年9月17日(火)

しんぶん赤旗主催 第38期囲碁新人王戦

絶好調同士の好対局

決勝三番勝負きょう開幕

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 関西棋院の余正麒七段(18)と前期の準優勝、富士田明彦三段(21)との対戦となった、第38期囲碁新人王戦(しんぶん赤旗主催)の決勝三番勝負は17日(火)に東京都千代田区の日本棋院で開幕します。

 余七段は昨年からめきめき力をつけた、関西棋院期待のホープです。初の決勝進出を決めたあと、本因坊戦リーグ入りを果たし、三段から一気に七段に昇段しました。規定により、今期が最初で最後の新人王獲得のチャンスとなります。

 昨年が36勝14敗。今年は18連勝を含む22勝1敗。なかでもNHK杯戦で、囲碁界第一人者の張栩九段をくだして、一躍、大きな注目を集めました。名人戦でも最終予選に残っています。

 今村俊也九段、結城聡十段、村川大介七段についで関西棋院4人目の新人王を目指します。

 対する富士田三段は昨年の決勝三番勝負、1勝2敗で苦杯をなめた悔しさをバネに、2年連続の決勝進出を果たしました。今期はなんとしても栄冠をつかみたいところです。

 昨年は21勝14敗。今年はこれまで17勝4敗。決勝を前にして現在13連勝中で、好調を維持して三番勝負に臨みます。

 両者の公式戦対局は、前期新人王戦での1局だけで、富士田三段が白番中押し勝ちを収めました。非公式戦ながら7日には世界戦(農心辛ラーメン杯世界囲碁最強戦)の代表を決める若手予選で対戦、ここでも富士田三段に軍配が上がっています。

 対局を重ねるごとに力をつける伸び盛りの2人。絶好調同士の大勝負は決勝にふさわしいカードです。


油断せず今期こそ

富士田明彦 三段

写真

 昨年は決勝三番勝負で敗れ、悔しい思いをしました。なんとしても決勝まで勝ち上がろうとがんばってきました。

 余七段は強敵でしかも絶好調。強い相手と三番勝負をたたかえること自体がうれしいことです。

 余七段とは公式戦では1局だけですが研究会で何局か打っています。読みが速く正確で、油断するとつぶされてしまう印象です。

 容易な相手ではありませんが、私も調子がよく、手ごたえを感じています。いい勝負ができるのではないか、そして今期こそはかならず優勝を果たしたい。

 ふじた・あきひこ 1991年11月8日生まれ。北海道出身。高林拓二六段門下。2006年夏季入段、11年三段昇段。10年、第66期本因坊戦最終予選進出、12年、第37期新人王戦準優勝。日本棋院所属。

一局一局を全力で

余正麒 七段

写真

 今期新人王戦では準々決勝(対鈴木伸二三段戦)が印象に残っています。自分も相手もお互いに悪いと思っていながら打っていて、おもしろい碁になったと。

 NHK杯戦で張栩九段に勝てたこと、そして本因坊戦でもリーグ入りすることができたことは、大きな自信となりました。

 新人王戦は決勝まできたのですから、もちろん優勝したいですね。富士田三段はバランスがいいと思います。

 三番勝負は、恥ずかしい碁にならないように、一局一局を全力でがんばろうと思います。

 よ・せいき 1995年6月19日生まれ。台湾出身。張呂祥六段門下。2009年に来日し、関西棋院に入段。12年三段、今年8月七段昇段。関西棋院所属。

観戦記者に聞く 見どころは

攻めの余か、バランスの富士田か

 決勝三番勝負の見どころを、第1局の観戦記者、中村智佳子さんに聞きました。

 連勝は18で止まったが、翌週に、本因坊戦史上最年少となる18歳で、リーグ入りを決めた余三段。

 リーグ入りすると七段昇段となるため、一足とびで七段昇段。三段から七段もまた新記録となる。

 七段になると、本棋戦は卒業となるため、勝っても負けても、今期限りとなる。

 昨年、準新人王だった富士田三段。

 新システムで2年続けて三番勝負に進出した棋士はいるが、新人王にはなっていない。

 そのジンクスを破ることができるか!?

 攻めの余、バランスの富士田、観戦が楽しみである。

決勝三番勝負の日程

 第1局 9月17日(火) 午前10時〜 東京・日本棋院

 第2局 9月26日(木) 午前10時〜 大阪・関西棋院

 第3局 10月7日(月) 午前10時〜 東京・日本棋院

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