「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2013年8月26日(月)

きょうの潮流

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 450年以上も前に「ベニス市のごとく」と呼ばれ、ヨーロッパで知られていた日本の都市があります。大阪府で2番目の人口規模を持つ政令市の堺市です▼堺の名を広めたのは布教のために来日し、この地を訪れたイエズス会の宣教師、ガスパル・ビレラ。イタリアの貿易都市として栄え、市民の力が強かったベニスとの共通点としてあげたのは、南蛮貿易の拠点であった堺の「自治都市」体制です▼戦国時代からすでに堺の実際の政治は、住民から選ばれた年寄衆によって運営されていました。武士が支配する世にあって、したたかに守りぬいた自治体制は、織田信長、豊臣秀吉らによって解体させられましたが、堺の輝かしい歴史です▼この自治の伝統を誇る都市が、いままた、不当な攻撃にさらされています。橋下徹大阪市長の率いる「維新の会」が、「大阪都構想の実現」を掲げて9月に予定される堺市長選に候補者を擁立。「橋下傀儡(かいらい)」市政を押し付けようとしているのです▼同構想の狙いは、大阪市や堺市の権限・財源を奪い取り、「大阪都」に集中させることにあります。その結果がどうなるかは、大阪府、大阪市で吹き荒れる住民サービス切り捨て、職員恐怖支配の実態をみれば明らかです▼初出馬では橋下氏の支援を受けた竹山修身(おさみ)市長ですが、いまは「大阪都」構想を真正面から批判しています。広範な団体・市民を結集した、堺市の自治を守るたたかい。日本の民主主義のためにも絶対に負けるわけにはいきません。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって