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2013年8月3日(土)

ベルルスコーニ元首相有罪

伊最高裁 脱税罪で

政権に打撃 波乱要素に

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 脱税罪に問われたイタリアのベルルスコーニ元首相(76)の裁判で、ローマの破棄院(最高裁に相当)は1日、禁錮4年の高裁判決を支持し、元首相の有罪(恩赦法により直ちに1年に減刑)が確定しました。一方で、一、二審が下した5年の公職禁止については高裁への差し戻しを命じました。


 過去に贈収賄容疑など幾多の訴訟に直面し、現在も未成年少女買春などの裁判を抱える元首相の有罪確定は初めて。政治的打撃は大きく、今後、政権不安定化への波乱要素となりそうです。

 元首相は有罪確定について「まったく根拠のない判決」「文明世界にない司法ハラスメント(いじめ)だ」と強く反発。司法制度改革が火急の課題だと訴え、改革実現のため、元首相が1994年に政界入りした際に旗揚げした右派政党「フォルツァ(がんばれ)・イタリア」を再結成する意図を明らかにしました。

 元首相は、現レッタ「大連立」政権を中道左派連合とともに支える中道右派政党「自由国民」の指導者として影響力を保持しており、元首相に同調する勢力も少なくありません。

 他方、中道左派連合では、その一翼を担う「左翼自由」のニキ・ベンドラ党首が「ベルルスコーニ氏の党と連合し続けることが可能だとは想像できない」と表明するなど、早期解散・総選挙実施を求める声もあがっています。

 有罪が確定した元首相は70歳を超えているため収監されず、自宅軟禁か社会奉仕活動に就くことになります。自宅軟禁になれば、面会など一定の制限が課されますが、裁判所の許可を得て議会での法案採択などに参加することは可能です。

 ベルルスコーニ氏は、所有するテレビ局グループ「メディアセット」が米国映画のテレビ放映権を購入した際、別会社を経由して実際より高い価格を支払ったように見せかけ、700万ユーロ(約9億円)を脱税した罪に問われていました。(浅田信幸)


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