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2013年7月28日(日)

きょうカンボジア総選挙

汚職・生活苦に国民の不満

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(写真)与党・人民党の選挙集会でフン・セン首相の写真を掲げる支持者=26日、プノンペン(面川誠撮影)

 【プノンペン=面川誠】カンボジア総選挙(下院)が28日に投開票されます。全国に組織を張り巡らせている与党・人民党の優勢は変わりませんが、野党・救国党が汚職や生活苦への国民の不満を吸収して支持を拡大しています。

 投票前日の27日は、「冷却日」として選挙運動が禁止。与野党は26日、選挙戦を締めくくる大規模集会をそれぞれ首都プノンペンで開きました。

 カンボジアは近年、外資の投資が活発化し高い経済成長率を維持しています。しかし、主に繊維・縫製業や観光業に偏っており、「民間企業や国庫はうるおっているかもしれないが、国民生活の向上につながっていない」との批判を浴びています。

 人民党の集会を見守っていた市民は「汚職、縁故主義、貧困、土地の強制収用。不満を挙げたらきりがない」と語りました。

 現地紙の編集幹部は「若い人々を中心に野党支持が伸びている。前回の選挙と違うのは、人々が公然と野党支持を表明していることだ。与党の圧力を気にしない人が増えている」といいます。

 事実上の海外亡命生活をしていた救国党指導者のサム・レンシー氏が、国王の特赦を受けて19日に帰国したことも、野党の勢いに弾みをつけています。

 これに対して人民党は、200万人の国民を死に追いやったポル・ポト政権(1975〜79年)を倒した歴史を強調。「いまの平和と繁栄は人民党がなければあり得なかった」と訴えています。

 各メディアが予測する野党の獲得議席数は40〜50。圧倒的な組織網と動員力を持つ与党を覆すまでには至らないだろうとの見通しです。

 サム・レンシー氏は26日の記者会見で、「選挙が公正に行われなかったと判断すれば、われわれは結果を受け入れない」と強調しました。

 選挙結果の大勢は28日深夜に判明する見通しです。


 カンボジア国会 元老院(上院、定数61、任期6年)と国民議会(下院、定数123、任期5年)の二院制。28日に実施されるのは、最終立法権を持つ下院の総選挙。首都プノンペン特別市と23州ごとの拘束名簿式比例代表制。現有議席は与党・カンボジア人民党90、野党・カンボジア救国党29など。


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