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2013年7月15日(月)

フジテレビ系新報道2001

市田書記局長の発言

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 日本共産党の市田忠義書記局長が14日、フジテレビ系番組「新報道2001」に出演し、各党代表と議論した内容を紹介します。


集団的自衛権の行使

海外でアメリカと肩を並べて戦争すること

 自民党が公約に掲げる安全保障基本法案に「集団的自衛権の行使を一部可能にする」とあることが議論になり、同党の石破茂幹事長は「行使できるようにすることは今後の日本にとって必要」と発言。維新の会やみんなの党が憲法解釈を変えてでも行使できるようにするべきだと追随し、公明党や民主党も議論し方向性を出すべきだと容認姿勢をみせました。市田氏は次のように述べました。

 市田 歴代政権は「集団的自衛権の行使は憲法上許されない」としてきました。法制局長官だけではなくて首相も言ってきたし、防衛庁長官も言ってきました。これが歯止めになって、例えばテロ特措法、イラク特措法のときも、「武力行使にあたるようなことはしない、戦闘地域にはいかない」と(いわざるをえなかった)。

 この歯止めを取り払うのが「集団的自衛権の行使を認めろ」ということです。「自衛」という言葉があるから、日本がどこかから攻撃されているときの反撃かなと思ったら、違う。日本が直接攻撃されていないのに、海外でアメリカと肩を並べて軍事行動、武力行使できるようにしようというのが集団的自衛権の行使です。そういうことは絶対に認められません。憲法上も許されない。

 石破氏が「なぜ国連憲章が集団的自衛権を国家固有の権利として書き込んだか」と発言したのに対し、市田氏は次のように述べました。

 市田 国連憲章51条には集団的自衛権の項目があります。しかし過去、この51条にもとづく集団的自衛権の行使としてやられたのは、アメリカのベトナム侵略。あるいは旧ソ連のアフガンやチェコへの侵略。すなわち大国の軍事的な干渉や介入です。これをいわば合理化するために使われた議論が集団的自衛権の行使なんです。

 今こそ軍事に頼らずに、憲法9条を生かした平和の外交で、ASEAN(東南アジア諸国連合)で広がっているような「平和的安全保障」という考え方でいくべきです。集団的自衛権の行使というのは、どこからみても正しくない。

 石破氏が「集団的自衛権イコール侵略戦争」という議論は「観念論」だと述べたのに対し、市田氏は「観念論ではない。現実に集団的自衛権として行われたことはこういうことだと言っているんです。事実の問題です」と反論しました。

歴史認識

侵略戦争の反省に立たなければ外交は成り立たない

 歴史認識の問題にテーマが移り、橋下氏は、維新の石原慎太郎共同代表が日本の過去の戦争は「侵略には当たらない」と述べているにもかかわらず、「侵略を否定するような政治家がいますよね。これをやってしまうと世界に対する挑戦になる」と発言。他方で「慰安婦制度が必要なのは誰だってわかる」と発言したことに無反省な態度を示しました。石破氏が「村山談話、河野談話を見直すことはない」と述べたのに対し、市田氏は次のように発言しました。

 市田 村山談話を継承するということは、安倍首相は参院の予算委員会でもいいました。わが党の井上さとし参院議員が、では村山談話に書かれている“国策を誤って侵略と植民地支配を行ったことをわびる”という点も認めるのかと聞いたら、明示的にはその部分は最後まで認めなかったんです。一般的に「継承する」と述べただけ。もう一つは侵略戦争について「侵略の定義は定まっていない」「それは歴史家が判断することだ」と。

 しかし、ポツダム宣言には、日本が行った戦争は世界征服の侵略戦争だったと書いてあります。そのポツダム宣言を日本は受諾しているわけです。歴史家に委ねるとかいう問題ではない。

 あの侵略戦争でアジアの2000万人の人びとと、310万人の日本国民を犠牲にしたわけだから、その真摯(しんし)な反省の上に立たなかったら、韓国とも中国ともまともな外交をやっていけない。この歴史認識が一番大事な問題です。

「野党共闘」

一致点では協力するが、選挙共闘は基本的な政策の一致が不可欠

 政党間の「共闘」が話題になり、「自民党に近いところがありますよね」と司会者に問われた維新の橋下氏は「近いところはあります」と認めました。

 市田氏は「原発ゼロ、TPP(環太平洋連携協定)反対、憲法96条・9条の改定反対などで、院内外で一致する勢力とは力を合わせます。しかし選挙共闘ということになると、基本的な政策で一致しないと野合のそしりを免れない」と強調しました。


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