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2013年7月12日(金)

参院選 各党は みんなの党

「なんでも賛成」の補完勢力

「その前にやることがある」とゴマカシ

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 みんなの党は「今回の選挙は、自民党の先祖返りを許すのか、覚悟の改革を進めるのかの分水嶺(れい)だ」(渡辺喜美代表、5日)などと、にわかに“野党ポーズ”をとっています。しかし、同党の公約や言動から見えてくるのは、安倍自公政権の基本的政策には「なんでも賛成」の補完勢力ぶりです。

アベノミクスを「最良策」と礼賛

 みんなの党は安倍政権の経済政策=アベノミクスについて「いの一番に大胆な金融緩和を唱えたことは、国家経営として最良の策だったと高く評価いたします。目のつけどころのよさに、長期政権の予感さえ感じました」(渡辺代表、3月5日衆院本会議)と全面礼賛していました。

 ここにきて、「第3の矢(成長戦略)が重要」だと強調。「しがらみのないみんなの党だから改革ができる」といって、電力会社、農協、医師会を「国家社会主義のDNA」とまでいって攻撃しています。財界・大企業がより大もうけができるようにする「規制改革」の旗振り役を買って出ているのです。

 こうした紛れもない「補完勢力」であることをごまかすために、みんなの党は独特の手法をとっています。それが、「○○の前にやるべきことがある」という言い方。本音は賛成で保守としての筋は通すが、当面は反対のポーズをとれる都合のいいスローガンです。

“やるべきことやったら増税”

 たとえば消費税。「増税の前にやるべきことがある」といえば、あたかも消費税増税に反対かのようですが、“やるべきことをやったら増税”だということです。

 しかも、その「やるべきこと」は、民意を削る国会議員定数の削減や、公共サービスの低下につながる公務員削減など、国民にはね返ってくるものばかり。一方で富裕層や大企業への優遇税制にはまったく手をつけようとしていません。

 憲法でも、96条改定が世論調査で評判が悪くなると、「憲法改正の前にやるべきことがある」(畠中光成衆院議員、5月9日憲法審査会)と言いだしました。しかし、その2カ月前には「みんなの党は、憲法96条、すなわち改正要件の緩和をアジェンダのなかで掲げており、軟性憲法への改憲を志向しています」(畠中氏、3月14日憲法審査会)と明言していたのですから、なにをかいわんやです。

 渡辺氏にいたっては「自由社会を破壊する、民主主義を破壊する憲法改正は絶対に認めません」(4日)と絶叫しました。しかし、同党の公約集では、「憲法改正手続きの簡略化を進め、発議要件を緩和」「憲法改正も視野に…国会の立法事項を限定」「憲法改正時には政党規定を新設」など、改憲を前提にした項目がずらりと並んでいます。

 原発問題についても、渡辺氏は「原発再稼働は絶対に認めない」と言いだしましたが、公約では「原子力規制委員会が定める世界標準に適合しない限り原発の再稼働を認めない」と明記。裏を返せば、規制委の基準に適合すれば再稼働を容認するということです。

 みんなの党がこんなにご都合主義なのは、もともと自民や民主の離党組が選挙目当てでつくった政党だからです。立党時は「触媒政党」と名乗り、日本維新の会との合併を画策するなど政党間の野合に血道をあげてきました。「政界再編を究極の目標」(渡辺氏)としてつくられた政党がいくら「改革」を叫んでも、国民の願いにはほど遠いままです。

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