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2013年6月1日(土)

ナチス大量虐殺からの生存者

ドイツが追加補償へ

医療・介護費増額/ゲットー居住者にも年金

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 ドイツ政府は来年2014年から17年にかけ、第2次世界大戦当時にナチス政権からホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)の迫害を受け、現在も生存しているユダヤ人に新たに7億7200万ユーロ(約1011億円)の補償金追加支払いをすることを決めました。ドイツ各メディアが30日に伝えました。(片岡正明)


 ドイツは1952年、ナチス政権のユダヤ人被害者に対する補償を取り決めたルクセンブルク条約に調印。その後、定期的に被害者団体と補償の対象者拡大や金額増について協議を行ってきました。

 同条約調印後もシンティ・ロマ(ジプシー)への迫害、不妊手術、強制労働などナチスによる新たな人権侵害が次々と明らかになり、独政府は被害者との間で協議を続け、補償を拡大してきました。被害への補償協議を続けるというのが政府の基本方針となっています。

 今回の追加補償は、旧ソ連・東欧に住み、政治的混乱などが原因で補償を受けられなかった人たちへの補償拡大(昨年11月)に続くもの。独政府とユダヤ人被害者を代表する対独ユダヤ人請求権会議が合意しました。

 具体的には、ホロコースト生存者の老齢化に伴い、生活費、医療費、介護費などが増額され、多くは年金として支払われます。対象になるのは世界46カ国に住む5万6000人。

 今回の合意では、強制収容所で被害を受けた人だけでなく、出入りがある程度自由とされたユダヤ人ゲットー(東欧諸国でナチスに強制されたユダヤ人居住区)で生活した約3000人が新たに独政府から年金を受け取ることが盛り込まれました。


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