2013年5月13日(月)
ハンセン病問題
入所者の人権考える
入浴は交流は
市民学会
|
ハンセン病問題の解決に取り組むハンセン病市民学会は12日、前日の総会に続き、療養所入所者の人権の擁護などを考える分科会を熊本県合志(こうし)市の菊池恵楓園で開きました。
療養所の現状などが話し合われた分科会では、国立駿河療養所(静岡県)の入所者自治会会長の小鹿美佐雄さんが入所者への待遇について報告。同療養所では、入浴が週3回、交流会など行事は週2〜3回しかないといいます。ハンセン病国賠訴訟の西日本弁護団に所属していた久保井摂さんは、「入所者それぞれの人権や人格はかけがえのないもの」と発言。国立療養所邑久(おく)光明園(岡山県)副園長の青木美憲さんは、看護師など「十分な職員を国が確保しないといけない」と訴えました。毎日新聞記者の斉藤貞三郎さんは、ハンセン病への差別について「メディアの責任もある。入所者の人権(の視点で)の報道ができていなかった」と述べました。
分科会に参加した女性(20)=熊本県益城(ましき)町在住=は、「大学で医療現場のことなどを勉強しています。ハンセン病の問題をリポートにして、周りの人に知らせたい」と語りました。