2013年4月24日(水)
南シナ海 「行動規範」締結へ協議
8〜9月 ASEANと中国
【バンダルスリブガワン=面川誠】東南アジア諸国連合(ASEAN)と中国は、8月か9月に開かれる特別外相会議で、南シナ海での活動原則に法的拘束力を持たせる文書「南シナ海行動規範(COC)」策定促進について話し合います。ASEAN事務局関係者が23日に述べました。
今年はASEANと中国が2003年に「平和と繁栄のための戦略的パートナーシップ共同宣言」を発表してから10周年です。中国は関係強化を目指す特別外相会議の開催を提案しています。
この会議を中国は広範な協力関係を話し合う場としたい意向。これに対しASEANはCOC早期締結に弾みを付ける機会として活用したい考えです。
ASEANは今年の議長国ブルネイの首都バンダルスリブガワンで24日と25日に第22回首脳会議を開きます。これに向けた23日の高官協議では、中国との特別外相会議の日程や場所についても話し合いました。高官協議出席者の一人は「ここ数年、中国と一部のASEAN加盟国の間で非難合戦が激しくなっている。可能な限り早くCOCを締結したいというASEAN各国の意思は強まっている」と語りました。
ASEAN10カ国のうちフィリピン、ベトナム、マレーシア、ブルネイは南シナ海の島しょの領有権を中国と争っています。2002年にASEANと中国は、挑発的行動の自制や紛争の平和的解決を明記した「南シナ海行動宣言(DOC)」に合意しましたが、法的拘束力はありません。
双方は昨年からCOC締結のための非公式高官協議を続けています。中国は「機が熟していない」として公式協議入りに応じていません。