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2013年4月24日(水)

福島第1原発 廃炉へ本腰入れ対策を

参院予算委井上氏質問 東電任せの政府追及

「新規制基準」抜け穴だらけ

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 日本共産党の井上哲士議員は23日の参院予算委員会で、「収束」にはほど遠い福島第1原発の実態と抜け穴だらけの「新規制基準」をとり上げました。


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(写真)パネルを示して質問する井上哲士議員=23日、参院予算委

 福島原発の汚染水漏れ事故について、井上氏は東電が防水シート破損が起こりうると知りながら使い続け、汚染水を地上タンクに移すといっていたのに、別の地下貯水槽に移し替えただけだと告発。「(汚染水を)いずれ海に捨てるのだからタンクの増設などムダと考えていたのではないか」と追及しました。

 東電の広瀬直己社長は「安易に海に放出することは考えていない」と言い訳に終始しました。

 井上氏は、東電任せにしてきた政府の責任も重大だと追及。経産大臣を議長に“原発利益共同体”の東電や東芝、日立社長らでつくる福島第一原発廃炉対策推進会議で安倍晋三首相が「(原発が)安定状態を継続している」と確認していることを批判し、「こんな認識ではまともな対策はとれない。『事故は収束していない』と明確に宣言し、東電任せにせず、政府が責任をもって必要な体制を強化し、本腰をいれた対策をとるべきだ」と追及しました。

 安倍首相は「『収束』を宣言する気持ちはまったくない」と述べつつ、「収束宣言」撤回には背を向けました。

 井上氏は、原子力規制委も福島原発の事故原因が究明されていないことを認めているのに、安倍首相が「世界最高水準の安全」と新たな「安全神話」をふりまいていることを追及。再稼働に向けた「新基準」が原子炉構造はそのままに「フィルターベント(放射性物質の排出口)」を設置し、「事故のときには放射性物質を放出することを前提にしている」と批判しました。

 原子力規制委の田中俊一委員長は「安全は究極の目標」などと言い放ち、安倍首相も「被害を最小限にする」と重大事故の発生を認めながら、被害が小さくすむかのようにごまかしました。

 井上氏は「再稼働はやめ、すべて廃炉に踏み出す『即時原発ゼロ』を決断すべきだ」と強調しました。


 新規制基準 原子力規制委員会が策定し、原発再稼働可否の判断基準となります。基準案は過酷事故や想定を超える地震や津波、火山、テロ攻撃などへの対策を盛り込んでいますが、福島第1原発事故の教訓がくみつくされていない問題だらけの中身です。一般から意見を募集し、7月に施行する予定。


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