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2013年4月21日(日)

爆音 低空飛行訓練

比内地鶏が圧死/住民の苦情殺到

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秋田・大館

過去の1件 米軍認める

 秋田県大館市比内(ひない)町羽立で、昨年10月22日、戦闘機の爆音で比内地鶏約50羽が圧死していたことが20日、被害農家と関係者の話からわかりました。

 (秋田県 桑高豊治)


地図

 この農家は当時、ビニールハウス5棟のうち3棟で飼育。うち1棟(40日齢のヒナ800羽を飼育)が被害を受けました。過去の事例でも、低空飛行では、数棟のうち1棟だけで圧死しており、今回もその特徴が鮮明です。

 近所の女性(77)は、南西の林(地上高70メートル)から「ベロッと出てドンとくる。ドデン(動転)して立ち上がれなくなる」と低空飛行の怖さを語ります。

写真

(写真)比内地鶏が圧死した鶏舎(手前、雪の重みから守るためビニールを外している)=20日、秋田県大館市

 比内地鶏は、爆音でパニックを起こし隅にかたまる性質があります。このため鶏舎の隅は弧状に作ります。大館市比内町では、2010年の2月と6月に計4回、比内地鶏圧死事件が起こっており、うち1件は、米軍が三沢基地のF16戦闘機であると認めています。

 被害農家の女性(69)は「22日は不在だった。23日朝、圧死を確認してJAあきた北に連絡した。24日に東北防衛局が来て、すぐ後に県北部家畜保健衛生所が調査にきた。戦闘機による被害と証明するものがなかったので、補償は求めなかった」と話しています。

 北部家畜保健衛生所では「爆音による被害だ。鶏舎が壊れておらず、ビニールに穴もなく、死んだヒナもきれい。野生動物による可能性はない」と話しています。



長野・佐久

連日連夜 わが物顔で

 長野県佐久市の上空で、所属不明の戦闘機が15日から18日まで、連日連夜低空飛行訓練を繰り返しました。「目的は何か」「いつ頃まで続くのか」「うるさい」といった市民の抗議の声が上がっています。

 (長野県 渡辺雅浩)


地図

 「事務所3階の窓がガタガタと音をたてるほどだった。こんなの初めてだ」。日本共産党の小林茂俊・佐久地区副委員長(67)は怒り心頭です。

 目撃情報によると、戦闘機は直径40キロから50キロの円を描くような飛行を10回以上繰り返しました。17日夜の騒音被害はとりわけひどく、佐久市の男性(65)は「平穏な飛行とは決して言えない。冗談じゃない」と憤ります。

 柳沢さんが目撃したのは、午後6時40分から7時35分ごろ。2機の戦闘機が追いかけ合う飛行、急接近、交差を繰り返しました。

 戦闘機の赤ランプを頼りに監視を続けた男性。「衝突するかと思うような接近をしていた。どこの所属か知らないが、わが物顔で飛行している。許されるものではない」と語気を強めます。

 県危機管理部には苦情や問い合わせが佐久市のほか周辺の小諸(こもろ)市、軽井沢町、御代田(みよた)町から40件以上寄せられました。目撃情報と一致する範囲です。

 日本共産党の藤岡義英県議は18日、県議会危機管理建設委員会で低空飛行訓練を取りあげ、情報を把握しているかどうか、どこに所属する戦闘機なのか、県民生活を脅かす飛行に県はどう対応するのか―と質問しました。

 県危機管理部は、戦闘機の所属や目的を北関東防衛局に問い合わせていますが、「回答はきておりません」(19日午後5時現在)。

 藤岡県議はいいます。「どこの所属の戦闘機か不明ですが、いかなる理由があっても平穏な県民生活を脅かす訓練は許されない。中止すべきだ」


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