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2013年4月1日(月)

組閣が行き詰まり

大統領 賢人会議に打開策諮問

イタリア

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 【パリ=浅田信幸】イタリアのナポリターノ大統領は3月30日、行き詰まる組閣問題で事態打開のため二つの賢人会議を組織し、諮問することを明らかにしました。一つは政治・制度問題、もう一つは経済・社会問題を担当し、政治勢力の多数派が合意できる「明確なプログラムの提案」をまとめ大統領に提出するよう求めました。

 ナポリターノ氏はまた一部にうわさのあった自身の辞任についてきっぱりと否定するとともに、モンティ氏の率いる内閣は現に存在し、経済に関する緊急措置をとろうとしていることを明らかにして、イタリアが“政治空白”に陥っているわけではないことを強調しました。同国の組閣難航が欧州の債務危機を再燃させる可能性も指摘されています。

 総選挙から1カ月余が経過しましたが、新政権が信任をえなければならない上院では、下院を制した中道左派連合、中道右派連合、反体制派「五つ星」運動がそれぞれ独自の主張を繰り返す三すくみ状態。新政権発足のめどはまったく立っておらず、大統領のイニシアチブは時間稼ぎとの見方も出ています。

 組閣の可能性を探るよう要請された中道左派の民主党ベルサーニ党首が組閣断念を表明した後、ナポリターノ大統領は29日、中道右派のベルルスコーニ元首相、「五つ星」運動の指導者グリッロ氏、ベルサーニ氏と個別に会談。しかし「政府形成の問題での可能な解決策について、非常に異なる立場が続いていることを確認」しただけに終わりました。

 「五つ星」運動は、自派が主導する政府を主張し、既成のどの政党による政府も支持しない立場を表明。ベルルスコーニ氏は中道左派との「大連立」を主張していますが、ベルサーニ氏はこれを拒絶し、「五つ星」運動からの支持を得ようと努めてきました。


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