2013年3月3日(日)
米予算
「自動削減」を発動
大統領と共和党が決裂
【ワシントン=山崎伸治】オバマ米大統領は1日、米連邦政府の歳出「自動削減」を発動する大統領令に署名しました。ホワイトハウスが発表しました。これに先立ち、オバマ氏と民主・共和両党の議会指導者4人が同日、ホワイトハウスで会談。オバマ氏が発動回避を要請したのに対し、共和党側が拒否し、協議は決裂しました。
オバマ氏は会談終了後、記者会見し、自動削減の結果「米国民の誰もがすぐに痛みを感じるわけではないが、痛みは現実のものになる」と指摘。「これが起きるのは議会の共和党がそれを選んだからだ」と非難しました。
またこうした事態の中でも、銃規制や就学前教育の拡大、最低賃金の引き上げ、移民政策の改革といった「一般教書演説」で表明した課題は引き続き追求すると強調しました。
政権・民主党側は自動削減の回避策の一環として、富裕層の税の“抜け穴”をふさいで税収増を図ることを提案。共和党側はいっさいの増税に反対しています。
同党のベイナー下院議長は会談後、記者団に対し「大統領は1月に増税することを認められている。歳入に関する議論は終わった。歳出削減に乗り出す時だ」とオバマ氏側を批判しました。