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2013年2月11日(月)

戦略核兵器の配備上限

米政権さらに削減へ

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 【ワシントン=山崎伸治】オバマ米政権が、戦略核兵器の配備上限をロシアとの新戦略兵器削減条約(新START)で合意した1550発から、さらに3分の1下回る1000発程度まで削減する計画であることが分かりました。米国の民間調査報道組織「センター・フォー・パブリック・インテグリティ」(CPI)が8日、明らかにしました。


ロシアとの協議が前提

 この計画は、「仮想敵に対する核兵器の攻撃目標を将来どうすべきか」を示した機密扱いの「大統領決定指令案」に盛り込まれています。オバマ氏はまだ署名していないといいます。

 それによるとオバマ政権は、現在米国が保有する核兵器を半数に近い2500〜3500発にしても、国家安全保障上の目的は達成できると判断。配備戦略核のいっそうの削減に加え、備蓄戦略核や戦術核にも上限を設ける方針です。

 ただこれは米国が一方的に実施するのではなく、ロシアとの協議が前提。バイデン米副大統領は2日、ドイツのミュンヘンでロシアのラブロフ外相と会談し、核軍縮問題について話し合っています。

 オバマ政権は2010年4月の「核態勢見直し」で、「国防戦略における核兵器の役割を縮小する」「縮小した核戦力レベルで戦略的な抑止と安定を維持する」ことなどを打ち出しています。

 配備戦略核の数をめぐっては12年2月、オバマ政権が(1)1000〜1100発(2)700〜800発(3)300〜400発―にまで削減する3案を検討しているとメディアが報道。共和党の猛反発もあり、決定には至っていないと火消しに躍起となりました。

 大統領・議会選挙でも共和党は戦略核の削減に反対の立場を表明。今回の計画は、選挙の終了を待って打ち出されたとされています。


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