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2013年2月3日(日)

安倍首相沖縄訪問

民意無視し信頼回復ない

「オール沖縄」の建白書 真剣に受け止めてこそ

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 「まずはこの3年間に失われた国と沖縄県との信頼関係を再構築することからはじめたい」。2日、安倍晋三首相は仲井真弘多沖縄県知事との会談後に記者団にこう語りました。

もう戻れない

 なぜ、信頼関係が壊れたのか。それは、「沖縄はもう戻れない。政府が覚悟を決めてほしい」と県下41市町村長、議会議長、県議らが安倍晋三首相に迫った1月28日の「建白書」を見れば明らかです。

 沖縄の民意を無視して強行されたオスプレイの配備、党派を超え「オール沖縄」の声となった名護市辺野古への新基地建設反対の声。これらに政府が耳を傾けないことが、国と県との信頼が崩壊した根本原因です。

 民主党政権時代の首相と知事との会談はいずれも報道陣に全面公開したのに対し、安倍首相の場合、約1時間のうち冒頭15分だけを公開。後は密室協議でした。安倍首相は会談後、「仲井真知事と2人で食事をし、沖縄振興について話した」と述べました。

大きな誤りだ

 2日付の琉球新報が社説で、「どうぞ正確に『声』を聴いていただきたい。そうすれば、沖縄はもう元には戻らない、県内移設を拒否する県民の民意は不退転だと容易に気付くでしょう」と書きました。また、安倍氏にたいし、沖縄の抵抗がカネ目当てだと「あなたもまたそう見ているのなら、大きな誤りだ」と強調しました。

 安倍氏は仲井真氏との会談の冒頭で、2013年度予算案に沖縄振興費として前年度を上回る3001億円を計上したことを誇らしげに語りました。まるで、オスプレイの配備強行も名護市辺野古への新基地の建設も、札束で頬をたたいて県側を納得させるようなやり方といわれても仕方がないでしょう。

 非公開の席上で、沖縄県をカネで懐柔する―。こうした旧自公政権時代を彷彿(ほうふつ)とさせるやり方は決して許されません。

 「信頼を再構築する」というなら、「建白書」に込められた「オール沖縄」の思いを真剣に受け止めるべきです。

 (山田英明)


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