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2013年1月29日(火)

オバマ政権 新方針

行政通じて温暖化対策

環境保護団体も支持

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 【ワシントン=山崎伸治】オバマ米政権は地球温暖化対策について、実行に消極的な議会を通じてではなく、行政府として可能な措置をとっていく方針です。米国の環境保護団体も政権に対して、むしろそのような方向を求めています。

 オバマ大統領は1期目、気候変動対策を最重要課題の一つに位置づけ、ブッシュ前政権との違いを際立たせました。しかし温室効果ガスの排出削減目標などを盛り込んだ包括的な法律の成立を目指したものの、議会では民主党内からも反対者が出るなどして、とん挫しました。

議会対策避ける

 22日付の米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は、ホワイトハウスがその「教訓」に学び、「(議会との)たたかいを避け、代わりに行政上可能なことに重点を置く計画だ」と指摘。政府機関の環境保護局(EPA)による火力発電所からの温室効果ガス排出量削減や家電製品のエネルギー消費効率化、連邦政府自身による削減努力などを検討しているとしています。

 米国の環境保護団体はそうしたオバマ大統領の方針を支持する立場です。今月初め、70団体が連名でオバマ氏に書簡を送付。「行政上の権限を最大限に行使することで、米国の老朽化する火力発電所から出る二酸化炭素を削減する基準を設けることができる」と指摘しました。

 そうした団体の一つ天然資源防衛評議会(NRDC)によると、現存の火力発電所からの排出量を抑えるだけで、2020年までに05年との比較で26%も削減が可能です。

 ただこうした提案にはすでに全米製造業協会が反発を強め、議会や政権に対しロビー活動も行っているといいます。

 オバマ氏は21日の就任演説で、気候変動対策を「自分たちだけではなく、子孫すべてのためだ」と位置付け、推進する姿勢を表明。この問題で「科学の判断をいまだに否定する者もいる」と述べ、地球温暖化を認めない共和党保守派を暗に批判しました。

世論の認識進む

 米CNNテレビが22日発表した世論調査結果によると、「地球温暖化は明らかな事実だ」と考える人は49%で、「証明されていない」とする27%を上回りました。


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