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2013年1月28日(月)

救済法生かせ 連絡会

関東のカネミ油症被害者

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 日本で最大の食品公害であるカネミ油症の被害者救済法が昨年成立し今年4月施行されるのを前に、関東在住の患者・被害者が同法を具体的にいかされるものにしようと27日、都内で交流し、「カネミ油症関東連絡会」を結成しました。カネミ油症被害者支援センターが企画したもの。

 同法律の内容は、▽健康実態調査▽調査に協力した被害者に19万円を支払う▽国が1人年間5万円を支払う▽医療費は加害者のカネミ倉庫が負担し被害者の窓口負担はゼロ▽診断基準の見直し▽治療研究の促進―が柱です。

 具体的な施策について厚生労働省や各地方自治体から説明書や申請書が送付されていますが、統一されておらず各地で混乱が生じています。

 集会では「『安くて美容と健康に良い』と喧伝(けんでん)されたカネミ油。母親が健康ドリンクとして牛乳にまぜて幼児の私に飲ませていた」「中学生のころ母がドレッシングとして毎朝、食卓に出してくれていた」などの証言が相次ぎました。「血中濃度など検査の数値に出なかったために家族中、自分だけが認定されなかった」との声も。

 未認定の40代の女性は「現在、子どもの具合が悪くなり心配です。カネミ油症かもしれないという検討の選択肢を持つためにも、知らない人たちや40年前に申請却下になった人に知らせる必要があると思います」と話しました。


 カネミ油症 カネミ倉庫社製の米ぬか油を食べた人に、吹き出物、色素沈着、倦怠(けんたい)感、しびれなどの症状を引き起こした1968年の健康被害。製造過程に使われたカネカ社製の触媒に含まれていたポリ塩化ビフェニール(PCB)から生じたダイオキシン類が原因。認定被害者だけで約2000人にのぼりすでに600人近くが亡くなっています。


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