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2013年1月27日(日)

エジプト「革命」2周年

「大統領が社会分断」

若者ら“パン・自由・社会的公正を”

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 【カイロ=小泉大介】エジプトでは25日、「革命」2周年のデモと集会が首都カイロのタハリール(解放)広場や大統領宮殿前に加え、地中海沿岸のアレクサンドリアなど地方都市でも取り組まれ、モルシ大統領に対する厳しい批判の声が次々と上がりました。


写真

(写真)タハリール広場で革命の成就を誓い合う集会参加者=25日、カイロ(小泉大介撮影)

 「私がきょうここに来たのは、大統領が就任して7カ月たつのに、革命の目標だった“パン、自由、社会的公正”の達成に向けた努力がまったく見えないからです。それどころか、大統領は社会に深刻な分断をもたらそうとさえしています」

 タハリール広場でこう語ったのは、女性医師のアマニィ・サミールさん(46)です。

たたかい続ける

 イスラム主義組織・ムスリム同胞団出身のモルシ大統領は、昨年6月の大統領選決選投票で「私はすべてのエジプト人の代表だ」と公約して当選しました。しかし、11月には司法をも超越する絶対的権力の行使を宣言。12月には、イスラム主義勢力によって起草された新憲法草案の賛否を問う国民投票を強行し、承認はされたものの、3分の2の有権者が棄権するという事態をつくりだしました。

 革命後の混乱で観光ガイドの仕事を失ったという男性、アフメド・アリさん(26)は、「モルシ大統領は経済再建を約束したのに、失業率にしても物価高にしても状況は逆に悪くなっています。仕事に就きアパートを借り結婚をする、そんなささやかなことでさえ黙っていては実現しない。私たちにはたたかい続けるより他ないのです」といいました。

状況必ず変わる

 怒りに包まれたタハリール広場ですが、参加者の顔はすがすがしくもありました。妻と集会に参加した会社員のカリド・サミルさん(39)は―。

 「革命はまだ始まったばかり。それに、広場に集まった老若男女の人々を見れば元気が出るじゃないですか。少なくとも、今は不正義に対して異議を唱えることができます。野党が団結して粘り強く国民的な話し合いをすれば、状況は必ず変わると思います」


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