2013年1月21日(月)
アルジェリア政府 作戦強行「人質23人死亡」
日本人10人 依然安否未確認
【カイロ=小泉大介】北アフリカ・アルジェリア南東部のイナメナス天然ガス関連施設で発生した武装集団による外国人人質事件をめぐり、同国内務省は19日の声明で、人質救出作戦が終了したとするとともに、人質23人が死亡したと発表しました。ただ人質の死者は今後さらに増える可能性があり、4日間におよぶ今回の犯行と軍事救出作戦は極めて深刻な結果をもたらしました。日本人10人の安否も、現地時間20日午後の段階で未確認のままとなっています。
軍事作戦終了を受け、アルジェリア軍は20日以降、現場に人質が残っていないかの捜索を開始したもようです。サイード情報相は同日、国営アルジェリア通信に対し、「不幸なことだが、(人質の)死者の数が増えることを懸念している」と述べ、さらなる犠牲者増の可能性を指摘しました。
内務省声明では、作戦により107人の外国人人質と685人のアルジェリア人人質を解放したとするとともに、犯人グループ側の32人が死亡したと明らかにしました。ただ、死亡した人質23人の国籍についてはふれませんでした。
さらに声明は、32人の武装集団について、アルジェリア人は3人で、他は周辺の外国出身者だとの見方を示しました。集団は迫撃砲やマシンガンで武装していたとされます。
国際社会から、16日の事件発生の翌日という極めて早期の段階でアルジェリア軍が軍事作戦に踏み切ったことに批判が上がっていますが、声明では、「テロリストが人質を連れて国外に脱出しようとした」「ガス施設を爆発させる明確な意図を示した」ことを挙げ、作戦は正当だったと強調しました。