2013年1月15日(火)
大規模な反政府集会
政府、公正な選挙を約束
マレーシア
【ハノイ=面川誠】マレーシアの首都クアラルンプールの運動競技場で12日、野党連合・人民同盟と市民団体が大規模な反政府集会を開き、公正な総選挙の実施を求めました。首都での大集会が混乱なく行われたのは、2011年に平和的集会法が制定されてから初めて。集会視察団を派遣したマレーシア弁護士連合によると、7万〜10万人が参加しました。
同国では国会が任期満了となる6月までに選挙が行われる予定。1957年の独立以来、与党連合・国民戦線が政権を握り続けていますが、これまでの選挙では二重投票や開票の改ざん疑惑が指摘されてきました。
現地メディアによると、人民同盟と市民団体は公正な選挙のほか、国内治安法による拘束者の釈放、無償教育の実施などを要求。参加者は口々に「政府は汚職にまみれている。改革が必要だ」と訴えました。
政府は12日、声明を発表し、「野党の集会が平穏に行われたことは、平和的集会法を含むナジブ首相の政治改革の証しだ」と評価。選挙運動期間を延長するほか、二重投票防止のために投票済みの有権者の指にインクを付ける方法を導入することを約束しました。