2013年1月12日(土)
「原発ゼロ」今年も官邸へ
“推進の安倍首相 傍観できない”
13年初の抗議行動
|
「安倍首相! 原発やめるまで抗議の声あげ続ける」。首都圏反原発連合(反原連)は11日、今年最初となる首相官邸前抗議行動で、民意である「原発ゼロ」に逆らい、原発再稼働や新増設を推進する安倍政権に抗議の声をあげました。1万3000人(主催者発表)の参加者は、官邸前と国会正面前、ファミリーブロックで、厳しい寒さのなか、白い息をはきながら、「原発即時ゼロ」へ熱い思いを訴えました。
官邸前では、15分間ノンストップの抗議のコールから始まりました。ドラム隊のリズムにあわせて「原発いらない」「再稼働反対」「大飯をとめろ」「大間つくるな」と声の限り唱和。「福島の事故は止まっていない。また事故が起きたら、日本は沈没する」との声もあがりました。
国会前では、高尾山にトンネルを掘る圏央道に反対してたたかってきた男性(70)が高尾山の守り神・天狗(てんぐ)の姿で参加。「自然破壊の最たるものは原発。日本中の自然を愛する人とともに廃炉にむけて頑張りたい」と語ります。埼玉県加須市の女性は「加須市には多くの福島県双葉町の住人が避難してきています。いまだに好きなものを食べることもできず、お風呂も仮設。そんな生活がまだ続いています。怒りをこめて原発なくせの運動をさらに強くしていきましょう」と訴えました。
ファミリーブロックでは、子ども連れの姿も。川崎市の高校生は「選挙権がないから、こういう行動やデモで原発をなくしたい」といいます。
「原・即・廃」と書いたプラカードを掲げる東京都足立区の男性会社員(27)。「こんな寒い中きたくはない。でも、原発を推進しようとする男が首相でいる以上、傍観してるわけにはいかない。一日も早く原発ゼロを実現するまで、参加します」と話します。
自転車で新宿区からかけつけた男性(62)は「安倍内閣のメンバーを見ると原発推進派ばかり。寒さに負けず官邸前で頑張っている様子を地元でも伝えていきたい」。
埼玉県所沢市の女性(63)は「もしまた事故が起こったらどうするのか。原発に固執する人たちは責任をとれるのか。私たちも勉強をして周りに伝えていきたい」と語りました。
福島の思いを受けとめ行動
笠井氏が訴え
|
日本共産党の笠井亮衆院議員は、吉良よし子・都雇用と就活室長とともに国会正面前で訴えました。「きょうで福島原発事故からちょうど1年10カ月。この寒空に、福島県内で、避難先で県民の皆さん、子どもの皆さんがどんな思いで過ごしているか。ところが、安倍首相は原発をやめるどころか、着々と推進シフトをすすめています」とのべ、「原発がなくなるまで、この行動をガンガンやっていきましょう」と訴えました。
原発めぐる安倍首相の発言
▼「科学的安全基準のもとで再稼働を判断していく」(4日、年頭会見)
▼「新たにつくっていく原発は、40年前の古いもの、事故を起こした東京電力福島第1原発とは全然違う。何が違うのかについて国民的な理解を得ながら新規につくっていくことになる」(昨年12月30日、TBSの番組で)
▼福島県の東京電力福島第1原発を視察して、「(原発ゼロを)希望の段階で、ただちに政策にしていくということではない」(昨年12月29日)