2013年1月6日(日)
ファタハ、ガザ大集会
パレスチナ ハマスと和解加速か
【カイロ=小泉大介】パレスチナ解放機構(PLO)主流派ファタハは4日、パレスチナ自治区ガザで創立48周年の記念集会を開催し、約10万人が参加しました。ファタハがガザで大規模集会を開くのは、2007年にイスラム武装抵抗組織ハマスが同地を実効支配して以来初めてで、両組織の和解に向けた動きがさらに加速するか注目されます。
集会にはファタハを率いるアッバス・パレスチナ自治政府議長がビデオ・メッセージを寄せ、「私も近い将来、ガザを訪問するつもりだ」「パレスチナの統一は占領終結に向けた大きなステップとなる」と表明。参加者はファタハやパレスチナの旗を振り歓声を上げました。
一方、集会を許可したハマスの報道官は、「集会成功は、ファタハだけでなくハマスにとっても喜びだ」と強調。集会後、ハマス政府「首相」のハニヤ氏はアッバス議長に電話し、祝意と和解への希望を伝えました。
ファタハとハマスの関係は、06年の評議会(国会)選挙でハマスが圧勝したことを受け悪化し、翌年以降、パレスチナはハマスが実効支配するガザと自治政府が統治するヨルダン川西岸に「分裂」してきました。
しかし昨年11月のイスラエル軍によるガザ大規模空爆や国連総会でのパレスチナ「国家」格上げ決議採択を受けて和解機運が急速に高揚。12月にはファタハの側が、ハマスの創立25周年記念式典の西岸での開催を許可していました。