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2012年12月19日(水)

「軍事解決は困難」

副大統領 国民的対話を強調

シリア

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 【カイロ=小泉大介】内戦状態のつづくシリア情勢をめぐり、アサド政権の存続に懐疑的な声が内外で高まっています。同国のシャラ副大統領は17日付の外国紙のインタビューで、反体制派を軍事的に制圧するのが困難になっており、国民的対話が必要だと強調しました。

 シャラ氏は隣国レバノンのアルアフバル紙に対し、「反政府武装勢力、政府軍のいずれも、最終的な解決を達成することができない」「政治的、軍事的解決はより困難となっている」と表明。周辺国や国連安全保障理事会の関与のもと、広範な勢力による「挙国一致政府」の樹立が不可欠だと述べました。

 シリア情勢をめぐっては、アサド政権の最大の後ろ盾であるロシアのボグダノフ外務次官が13日、「反体制派が勝利する可能性を排除すべきではない」と異例の発言。フランスのファビウス外相も16日、「アサド政権の終わりが近づいている」と表明しています。

 17日付のトルコ紙ラディカルは、トルコ政府がロシア政府に対し、シリア問題の解決策を提案したと報じました。来年3月末までにアサド大統領が辞任し、その後は反体制派統一組織である「シリア国民連合」が中心となって政治プロセスを進めることが柱とされます。

 ただ「国民連合」が実際の受け皿となれるかどうかは不透明です。同連合は11月9日に発足し、12月12日にモロッコで開催された「シリアの友人」会合(100カ国以上が参加)でシリアの「唯一の正当な代表」として承認。しかし発足時に確認された「暫定政府」(エジプトの首都カイロを拠点とする亡命政府)の樹立についてはいまだ実現できずにいます。


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