2012年12月16日(日)
シリア 反体制派の支援検討
EU 大統領退陣改めて要求
【ロンドン=小玉純一】欧州連合(EU)は14日にブリュッセルで開いた首脳会議で、内戦状態のシリア情勢を協議し、反政府勢力を支援するための「あらゆる選択肢」を検討することを確認しました。首脳会議はアサド大統領退陣を改めて求めました。
英仏はシリアへの武器禁輸を見直し、非致命的な装備の反体制派への供与をさぐっています。ドイツなどはこの動きを警戒しています。
首脳会議はまた、緊縮財政下での欧州の軍事能力と軍需産業の強化を図ることを確認しました。会議の成果文書は「軍事能力向上のため、欧州の協力を強めることが緊急の課題になっている」と指摘。一国ではまかなえなくても各国の協力で軍事能力を高める意向です。
EUはソマリア沖の海賊対策での海軍の共同派遣、アフガニスタン警察訓練などに従事しています。
英国は北大西洋条約機構(NATO)を重視する立場で、EUの共通防衛の拡大に反対しています。