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2012年12月11日(火)

緊縮反対 “白衣の波”

スペイン 医師ら2.5万人行進

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 スペインの首都マドリードで9日、州政府が打ち出した医療分野の緊縮策に反対する大規模なデモが行われました。白衣姿の医師、看護師ら約2万5000人(主催者発表)が大通りを行進し、「白い大波」(ロイター通信)「マドリードが白に染まった」(地元紙パイス)と報じられました。(菅原啓)


公的医療維持を

 同国では、中央政府が財政危機にあるもとで、医療・教育行政を直接担う地方政府が厳しい緊縮策を次々打ち出し、これに反対する運動は各地に広がっています。

 マドリード自治州では、イグナシオ・ゴンサレス政権が、医療予算を削減するため、六つの公立病院と27の医療施設を民間会社に売却する計画を発表。医療関係者が参加する「マドリード医療専門家協会」(AFEM)は、この計画の撤回を求めて、11月26日から無期限のストライキに突入。公立病院では週1日(金曜日)だけ診療が行われますが、その他の日は急患を除いて完全に休診状態が続いています。

 現地からの報道によると、デモ参加者は「医療は100%公的に。民営化ノー」「医療は売り物じゃない」などのスローガンを叫びながら行進。医療関係者だけでなく、公立病院を利用する患者たちも参加し、「(中央・州政府与党の)国民党の医療政策では、おれはすぐ天国行きだ」などのプラカードを掲げ、抗議の意思を示しました。

 州政府は病院の管理を民間委託した場合、公立病院時よりも経費が3割近く減らせると宣伝しています。しかし、AFEM側は「民間会社は利益を優先させるだけだ」と批判しています。

 AFEMはストライキ開始当初から、問題解決のための交渉を州政府に呼び掛けてきましたが、州政府は応じようとしていません。

署名100万人超す

 同州の公的医療切り捨て計画に反対する署名はすでに100万人を超えています。AFEMのペドロ・ゴンサレス議長は「(署名に示された)この州民の叫びを前にしても、どうして交渉の席に着こうとしないのか」と州政府の姿勢を厳しく批判。16日、19日にもデモを組織する方針を明らかにしています。


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