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2012年12月4日(火)

最高憲法裁がスト

エジプト 大統領派の妨害受け

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 【カイロ=小泉大介】エジプト憲法起草委員会の合憲性に関する判決を2日に下す予定だった最高憲法裁判所は、モルシ大統領支持派の妨害でこれを阻止されたことから、同日、無期限ストライキに入ることを決定しました。さらに司法当局は今月15日に実施が予定されている憲法国民投票の監視業務を放棄すると表明するなど、異例の事態となっています。

 エジプトでは、憲法起草委員会が11月30日に新憲法草案の起草作業を完了したことを受け、モルシ大統領が1日、憲法国民投票の実施を宣言しました。

 一方、最高憲法裁判所は、今年6月に憲法起草委員会の母体である人民議会(下院)の選挙制度が違憲だとする判決を下し同議会が解散されたことを受け、起草委員会自体の合憲性に関しても審理。多くのメディアが委員会に対する違憲判決が2日に下される可能性を伝えていました。

 この状況下、大統領の出身母体であるムスリム同胞団のメンバーなど数百人が、1日夜から最高憲法裁判所を取り囲み、「憲法草案にイエスを」などと叫びながら裁判官の入廷を阻止し、今回の事態に至りました。

 エジプトではこの間、広範な国民がムスリム同胞団などイスラム主義者による強権的な憲法草案起草過程を非難し、国民投票実施に抗議するデモに参加しています。大統領の権力集中に反対する「革命」派政治指導者や多数の政党が結成した「国民戦線」は2日、首都カイロの大統領宮殿前で4日に大規模な抗議デモを行うことを呼び掛けました。


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