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2012年11月4日(日)

シリア泥沼

政府軍空爆 70人死亡 反政府側にも戦争犯罪疑い

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 【カイロ=小泉大介】激しい内戦がつづくシリアで2日、政府軍が北部イドリブで大規模な空爆を行い、国内の人権団体「地域調整委員会」によると70人が死亡しました。1日には反政府武装勢力による政府軍兵士処刑という戦争犯罪の疑いが高まるなど、シリア情勢は泥沼化の様相を呈しています。

 政府軍は2日、北部に加えて首都ダマスカス近郊でも空爆を強化。国営テレビは地上戦による政府軍の拠点確保が難航しており、「空から武装テロ集団を駆逐する作戦を行っている」などと伝えました。

 英国に拠点を置く「シリア人権監視団」は同日、政府軍が激しい戦闘の末、北部アレッポ50キロ南東に位置する交通の要衝サラケブから完全に撤退したと発表しました。同地にはダマスカスとアレッポを結ぶ幹線道路の検問所が存在していました。完全撤退が事実であれば、今後、政府軍のアレッポへの補給が困難となり、反政府武装勢力の北部支配が強化される可能性があります。

 このサラケブにおける戦闘では1日、政府軍兵士28人が死亡しましたが、同日にはインターネット上に、反政府武装勢力が政府軍兵士を処刑したとされるビデオが投稿されました。ビデオには、拘束された政府軍兵士とみられる10人が「アサド(大統領)の犬」などとなじられ暴行された上で、次々と銃殺される映像が収められています。

 ジュネーブの国連人権高等弁務官事務所報道官は2日、「この種のビデオの真偽を確認することは困難だ」とした上で、「拘束された兵士はもはや戦闘員ではなく、殺害は政府軍側によるものと同様、戦争犯罪の可能性が高い」と指摘しました。


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