「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2012年10月18日(木)

緊縮策では社会負債増

欧州労連声明 賃金改善が成長導く

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 【ロンドン=小玉純一】18、19日の欧州連合(EU)首脳会議を前に、欧州労連のセゴル書記長とフェルナンデス議長が15日、声明文を発表し、「欧州は社会の負債に対処しなくてはならない」と訴えました。

 書記長らは「欧州を救う中心課題には金融の負債と同様に社会の負債がある」として、「若い人たちが特に耐えられない状態だ」と指摘しました。

 そして「緊縮策が社会的な緊急事態をもたらしているだけでなく、緊縮策それ自体が掲げる目標の達成にも失敗し、負債に立ち向かえず市場の信頼も回復していない」と現状を分析。ギリシャ、スペインについて「赤字を減らしても、国内総生産(GDP)が崩れ、金融市場の期待に沿う金利のために経済活動が悪化し債務の割合がいまだに増えている」と指摘しました。

 議長らは「われわれが直面する問題の根源はカジノ資本主義だが、その活動がいまなお保護されている」とし、「EUの諸機構、理事会、欧州中央銀行、国際通貨基金は税を公正にし、脱税を終わらせ、金融取引税を実行すべきだ」と要求。「代わりに彼らは構造改革と、最低賃金・年金・失業手当の削減を求めているが、これは不公正で効果も無い。必要なのは持続可能な成長に導く投資と、まともな賃金である」と強調しました。


 欧州労連(ETUC) 欧州36カ国から85の全国労組と欧州規模の10産別労組が加盟しています。組合員は約6000万人。1973年に設立され、本部はブリュッセルにあります。欧州連合(EU)の社会的パートナーとして、EUの労働政策に関する協議に関与しています。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって