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2012年10月17日(水)

銃撃少女の勇気に連帯

タリバンに怒り

パキスタン 宗教・法曹界からも

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 【ニューデリー=安川崇】パキスタンで、反政府武装勢力タリバンを批判し女子教育の擁護を訴えていた14歳の少女が銃撃され重体となった事件に対し、嫌悪と怒りの声が強まっています。抗議は宗教界、法曹界にも広がり、各地で少女の回復を願う集会が開催されました。


 北部スワト渓谷のミンゴラ在住で、英国放送協会(BBC)ウルドゥー語サイトでタリバン支配下の生活についてブログを書き注目を集めたマララ・ユサフザイさんは9日、通学途中に襲われ頭部に被弾しました。銃弾は手術で取り除かれましたが頭蓋骨の修復や長期のリハビリが必要とされ、15日に英国に移送されました。医師団は「回復の見込みはある」としています。

 パキスタン・タリバン運動(TTP)が「少女が反イスラム的な思想を広めたため銃撃した」と犯行を認めました。

 これに対し12日、全国約50人のイスラム聖職者が連名のファトワ(宗教裁定)で、今回の銃撃を「イスラムの教えからの逸脱だ」と非難。教徒に抗議を呼びかけました。

 首都イスラマバードやラワルピンディなど主要都市の多くでは弁護士会所属の弁護士らが13日、「少女の勇気に連帯するストライキ」を実施。各地の裁判所で審理手続きが停止したといいます。

 現地報道によると、各都市の街頭でマララさんの回復を願う自然発生的な集会が連日開かれています。マララさんの同級生はテレビの取材に「私たちスワトの少女はみんな、マララです。私たちは勉強をやめない。彼ら(タリバン)は勝てない」と語りました。南部カラチでは14日、野党主催の集会に約1万人が集まりました。

 ロイター通信は「タリバン、恥を知れ」と書いたプラカードを掲げた女性活動家の写真を配信。隣国アフガニスタンでも、教育省の呼びかけで回復を願う集会が全国の学校で開催されました。

 パキスタンの英字紙ドーンは12日付社説で、タリバンへの抗議の広がりを歓迎。「ついにパキスタンは、国内に根を張った宗教的過激主義がもたらす結果について目を覚ましたように見える」と述べています。


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