2012年10月8日(月)
米の無人機攻撃
NYとパキスタンで抗議
アフガニスタンやパキスタンなどで続いている米国の無人機攻撃に対し、反戦団体などによる抗議行動が6日、米ニューヨークとパキスタン国内のそれぞれで実施されました。
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アフガンの犠牲者に献花
【ニューヨーク=山崎伸治】米国は無人機攻撃をやめよ―アフガニスタン戦争開戦から11年となるのを前に、米ニューヨークの繁華街タイムズスクエアにある米軍新兵募集事務所前で6日、米国によるアフガニスタンやパキスタンなどでの無人機攻撃に抗議する行動がありました。
地元の反戦団体によるもので、無人機の模型とともに、攻撃で亡くなった罪のない人たちを象徴する靴に花を添えて並べ、「これ以上アフガニスタンで戦争はやめよう」と訴えました。
行動を準備した「世界は待てない(WCW)」のデブラ・スィートさんは「アフガン戦争から11年たち、多くの人たちは戦争が終わったと思っている。しかしオバマ政権になって以来、年を追うごとにアフガニスタンでは民間人の死者が増えている。米国民はそのことを知らされていない」と語りました。
繁華街での行動で、足を止めて見入る観光客の姿も見受けられました。
野党、数百の車列デモ
パキスタン空爆地帯めざす
【ニューデリー=安川崇】パキスタン領内で米国が継続する無人機攻撃に抗議して、野党「パキスタン正義運動」(PTI)が6日、首都イスラマバードから数百台の車列によるデモ行進を開始しました。7日にかけ、無人機攻撃の対象となっている北西部の部族地帯を目指すとしています。
報道によるとPTIのイムラン・カーン党首は、無人機攻撃は民間人被害を増やし、逆に武装勢力への支持を高めると批判。デモの目的を「部族地域住民との連帯を示すこと」だとしています。デモには米国人反戦活動家約30人も参加しているといいます。
ただし部族地域付近は警備が厳しく、当局が車列の進入を許可するかどうかは不明です。一方、武装勢力パキスタンタリバン運動(TTP)の一部は声明でカーン氏を「米国の手先」だと非難。「今回のデモで人命が失われるとすれば、それはわれわれによるものだ」と述べ、デモを襲撃する可能性を示唆しています。