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2012年10月6日(土)

領土問題・オスプレイ・原発…

自民 政権批判の資格ある?

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 自民党が野田改造内閣を解散・総選挙に向けた「幕引き内閣」などとやゆし、政権批判を強めています。3年前の総選挙で国民から「ノー」の審判を突きつけられた自民党に民主党を批判する資格があるのか。直面する政治課題でみてみます。


自民時代の矛盾噴出

 尖閣諸島など領土に関わる問題で自民党は民主党を“弱腰”と批判。「最も重要な日米の信頼関係を大きく損なうとともに、周辺諸国とのトラブルも頻発させた」(「民主党政権の検証」参議院自民党)となじっています。

 しかし、尖閣問題では、歴代自民党政権が領有問題を「棚上げ」にする一方、「領土問題も存在しない」といって領有の正当性を理を尽くして主張してこなかった矛盾が噴き出しているというのが実態です。

 安倍晋三総裁は「日中間には領土問題は存在しないというのが、私たちの考え」(9月26日)と表明しています。これでは、日本は領有の正当性を中国に対して主張も反論もできない「自縄自縛」に陥るだけです。

 「日本政府として、毅然とした対応方針のもと、警備も含め万全の体制を構築しなければならない」(自民党決議、9月18日)とこぶしを振り上げますが、物理的・軍事的対応論は緊張激化を招き、冷静な外交的解決に逆行するだけです。

配備方針隠ぺい

 「オスプレイの能力について、わが国の安全保障にどのように貢献するか、政府が誠意を持って説明していく必要がある。その努力が足りない」

 米垂直離着陸機オスプレイの沖縄配備について安倍氏はこういって野田政権を批判します。

 しかし、沖縄県民の怒りは“説明不足”に対してではなく、「これ以上の基地負担を断固として拒否する」(沖縄県民大会決議、9月9日)という県民総意が踏みつけにされているからです。

 もともと自民党は、米軍普天間基地(宜野湾市)を「移設」と称して名護市辺野古への新基地建設を進めてきた張本人。オスプレイ配備をめぐっても米側の方針を隠し続け、沖縄県民を欺いてきました。1996年に米側が正式に伝達していましたが、防衛庁(当時)は「承知しているわけではない」とうそぶいてきました。

 「県内移設」反対が県民の揺るがない総意になっても、基地押し付けを迫る自民党も、アメリカいいなりという点では民主党と変わりありません。

「構造改革」無反省

 社会保障について自民党は、「自助」を強調し、民主党の政策を「バラマキ」と批判しています。先の総裁選では候補者がそろって「生活保護制度の見直し」の大合唱。赤字国債を発行する法案に賛成する条件に、生活保護の削減を言い出す始末です。

 しかし、生活保護が増加した原因は、非正規雇用を増大させるなど「貧困と格差」を広げてきた自民党政権下の「構造改革」にあります。国民から「構造改革」路線を否定され、政権から転落した反省はまったくみられません。

原発ゼロ世論に背

 エネルギー政策について政府が行った意見公募では8割が「即時原発ゼロ」を求め、圧倒的な世論になっています。自民党は「安全神話の上にたって、原発政策を推進してきた。この責任を痛感する」(安倍氏、4日)と一応「反省」の弁を述べていますが、先の総裁選では「民主党の言った『(原発)ゼロ』は極めて無責任」(安倍氏)、「願望」(石破茂幹事長)などと世論に背を向けています。


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