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2012年10月5日(金)

解雇撤回勝ちとる

パワハラ事件 大和ハウスと和解

東京高裁

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(写真)勝利和解を喜ぶ吉田民愛さん(右から2人目)と弁護団、支援者ら=3日、新潟県庁

 大和ハウス工業新潟支店でパワーハラスメント(上司によるいじめ)のすえ懲戒解雇され、職場復帰を求めて控訴審でたたかっていた新潟県労連ユニオンの吉田民愛(たみえ)さん(44)と大和ハウスは3日、東京高裁で和解が成立しました。

 吉田さんは合意退職し、職場復帰はならなかったものの、大和ハウスは解雇を撤回し、解決金として未払い賃金のほか慰謝料650万円を支払う勝利和解となりました。

 吉田さんは、2008年以後、はじめは月65時間の残業をさせられたうえ、「残業が多すぎる。減らせ」「職場の仲間から嫌われている。性格を直せ」と一方的に言いがかりをつけられました。さらに1人勤務で部屋の入り口に見せしめ的に机を置かれ、有給休暇も制限。ボーナスも5分の1に減らされるなど1年以上にわたるパワハラを受けました。

 県労連ユニオンに加入し、団体交渉を始めたところ、会社は不当解雇しました。吉田さんは新潟地裁に提訴し、昨年7月の地裁判決は吉田さんの請求を棄却していました。

 記者会見した足立定夫弁護団長は、裁判所の和解条項や勧告書で「一連の経過によって精神的苦痛を被ったことに対し、(会社側が)遺憾の意を表明する」「会社が従業員にパワハラ被害が発生することのないよう職場環境作りと内部通報制度の充実に努めていくことを期待」と述べていることなどを引用しながら、「勝訴と同じで、労働基本権を守るたたかいとして意義があった」と述べました。

 佐藤一弥県労連議長は「会社側の主張丸のみの地裁判決が高裁で見直された意味は大きい。署名など支援の輪が広がったからで、完全勝利に近い和解だ」と強調しました。

 原告の吉田さんは「職場復帰できなかったのは残念だが、パワハラの改善に役立てばと思い和解した。いまパワハラで苦しんでいる人がいれば何かしてあげたい」と述べました。


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