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2012年9月30日(日)

地域で普通に暮らしたい

「きょうされん」全国大会始まる

障害者の願いを発信

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 「たしかな約束〜つなげていこっさ みんなのいのち〜」をテーマに、全国の小規模作業所などでつくる「きょうされん」(西村直理事長)の第35回全国大会が29日、福井市内で始まりました。障害者が通う全国の作業所で働く人など1800人が参加しました。同大会は30日まで。19の分科会や特別企画が予定されています。


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(写真)福井の利用者部会の人たちを中心につくった歌で開会した、きょうされん第35回全国大会=29日、福井市

 福井支部利用者部会の人たちでつくった歌の合唱が、オープニングを飾りました。

 「障害者自立支援法は憲法違反だ」として全国の障害者が立ち上がった障害者自立支援法違憲訴訟。国は2010年、原告と、障害を自己責任として福祉施策の利用に自己負担を強いた仕組みは廃止し、新法を制定するとした約束(基本合意)を結びました。

 西村理事長は、今年6月に成立した障害者総合支援法は「訴訟の約束を守ったものとはいいがたい。障害者が障害のない人と同等の権利を守られ、地域で普通に暮らせる社会をめざしてがんばろう」と呼びかけました。

 藤井克徳常任理事は基調報告で、東日本大震災での死亡率では、障害者は障害のない人の2倍だった点や、福祉的就労をしている障害者の99%が年収200万円以下であることを指摘。国連の障害者権利条約が求める「障害のない市民との平等が保障される社会」からはかけ離れていると述べました。

 さらに、権利条約の目指す社会の実現には、▽来年の通常国会に提出される予定の障害者差別禁止法案に政府の障害者政策委員会・差別禁止部会がまとめた提言を反映させること▽3年後に見直すとされている総合支援法に「骨格提言」の内容を反映させること―などを求める運動の必要性を強調しました。

 作曲家の池辺晋一郎さんが講演で知的障害者の詩に出合った経験にふれ、「人間の価値を測る物差しとして、複眼的に見ることが大事だ」と述べました。

 利用者分科会に参加予定の女性(39)=埼玉県川越市=は、「作業所で販売の目標額や旅行先を決めたり、施設長あてに作業所のあり方について要望書を提出するなどの自治会活動を報告し、全国の仲間と交流するのが楽しみです」と語っていました。


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