2012年9月26日(水)
シリア情勢さらに悪化
安保理 特別代表が報告
打開のめどたたず
【ニューヨーク=小林俊哉】国連安全保障理事会は24日、シリア問題で非公開会合を開き、ブラヒミ国連・アラブ連盟特別代表がシリア情勢を報告しました。同氏は会合後、「(シリア情勢は)極度に悪いが、さらに悪化しつつある」と述べました。
同日の安保理は、ブラヒミ氏が同職を前任のアナン前国連事務総長から引き継いでから、最初の報告となりました。ブラヒミ氏はこの間、シリアのアサド大統領と会談し、トルコなど近隣国を訪問していますが、事態打開のめどはたっていないもようです。
ブラヒミ氏は同日も、「いくつかの腹案はあるが、現在の段階で、完全な打開策を持ち合わせているわけではない」と述べました。
一方、安保理議長国ドイツのウェスターウェレ外相は記者団に対して「今、政治解決の努力をやめたら、シリアの人々を見捨てることになる」と述べ、ブラヒミ氏の調停努力に期待を込めました。