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2012年8月22日(水)

断食月明け 122人死亡

シリア政府軍の攻撃全土で

監視団撤収で戦闘激化も

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 【カイロ=小泉大介】内戦状態にあるシリアでは、イスラム教の断食月明け祝祭(イード)2日目となった20日も政府軍の攻撃が全土で激化し、中東の衛星テレビ・アルアラビアは122人が死亡したと伝えました。この日、国連停戦監視団が同国から撤収したことで、今後、政府軍と反政府武装勢力との戦闘がさらに激化する可能性が強まっています。

 シリア外務省は20日の声明で、新たに国連とアラブ連盟のシリア問題合同特別代表に就任したブラヒミ氏が前日、シリアの現状を「内戦」だと指摘したことについて「シリアについて内戦を語ることは現実と相いれない。それは陰謀を企むものの頭の中にあるだけである」と非難。政府軍がたたかっているのはあくまで外国に支援された「テロリスト」だとの立場を強調しました。

 ブラヒミ特別代表は19日の仏テレビとのインタビューでシリアについて、「内戦は最も悲惨な種類の紛争である。隣人が隣人を殺し、時には兄弟までも殺す最悪の紛争だ」「容易なことではないが、内戦は終わらせなければならない」と語っていました。

 アサド政権が「テロリスト」に対する徹底攻撃を表明する中、政府軍は20日、首都ダマスカス、北部アレッポなどを中心に爆撃を強化。現地からの報道によれば、アレッポでは戦車に加え戦闘機も動員し、複数の民家を全壊させました。

 一方、今年4月下旬から本格的に展開した国連停戦監視団(最高時約300人)は20日、国連安全保障理事会の決定にもとづきシリアから撤収。同監視団のガイエ団長は撤収にあたり、「政府軍と反政府武装勢力の双方が国際人道法にもとづく民間人保護の義務を負っていたにもかかわらず、それは尊重されなかった」と語っていました。


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