2012年8月7日(火)
いじめ問題
現場に責任押し付け
衆院特参考人質疑 文科省への意見相次ぐ
宮本氏が質問
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衆院青少年問題特別委員会で6日、いじめ問題についての参考人質疑が行われました。
子どもをいじめ自殺でなくした小森美登里NPOジェントルハートプロジェクト理事は、文部科学省のいじめ調査が実態を把握できておらず、その責任を「先生の意識の問題」として現場に押し付けていると批判。亀田徹PHP総研教育マネジメント研究センター長は、安心して楽しく学べる場をつくるため教員を増やし、いじめ問題に専念する教員を配置するよう求めました。
水谷修花園大学客員教授は、長引く不景気で家庭環境が悪くなり、教育も教員の管理態勢強化などで悪化し、「一番弱い子どもたちに集約され、いじめとして表れている」と指摘しました。
日本共産党の宮本岳志議員は、いじめ自殺事件が起きるたびに隠ぺい的な状況が問題になると指摘。文科省がいくら通知を出しても繰り返されるのは、学校や教員を数値で評価するシステムが背景にあるのではないかと質問しました。
小森氏は、「(いじめの数を)抑えなければいけないという意識が出て、隠ぺいにつながる」と発言。亀田氏は、文科省は通知文書を出すだけではなく、具体化こそ必要で、実態把握のために現場に入ることが求められると述べました。