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2012年7月24日(火)

岩国基地

オスプレイ陸揚げ

姿現した危険機

対岸 抗議の「人間の鎖」

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 朝もやの中、大きく口を開けた民間大型輸送船グリーンリッジ(3万2320トン)のハッチから姿を現した米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ。23日午前8時、山口県岩国市の米海兵隊岩国基地の岸壁に接岸した輸送船から陸揚げされました。岩国市内では22日に続きこの日も岩国基地の対岸を「人間の鎖」で囲んだ抗議行動が繰り広げられました。


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(写真)オスプレイの陸揚げに抗議する日本共産党の石村智子衆院中国比例予定候補(右端)ら行動参加者=23日、山口県岩国市

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(写真)輸送船グリーンリッジの後部ハッチから陸揚げされるオスプレイ=23日、山口県岩国市

 現場は岩国基地の東側の岸壁。沿岸の水面は、日米安保条約の地位協定で米軍専用の提供水域。ここでは米軍の許可なしに民間船は近づくことはできません。報道陣がチャーターした取材用の小型船がぎりぎりまで接近すると海上保安庁の巡視艇が「それ以上は入れない」と規制します。

海域から取材

 取材は岸壁から約2キロ離れた海域から、望遠レンズや双眼鏡を駆使しての確認作業です。

 「まるで巨大なカニのハサミみたいだ」。遠目に映る、輸送用に分解されたオスプレイの印象です。

 オスプレイは、離着陸のときは主翼の両端にある回転翼をヘリコプターのように回転させ、水平飛行では回転翼を航空機のように前に傾斜させるという二つの機能をもつ複合機です。

 輸送中は主翼を90度回転させ胴体上部に固定。回転翼も折りたたまれており、自走はできません。輸送船からの陸揚げはけん引車で1機ずつ降ろされました。陸揚げ後も、けん引車に引かれて駐機場に移動しました。

 米海兵隊の航空基地である岩国基地は海上自衛隊との共同使用。駐機中のオスプレイの横には「日の丸」をつけた海上自衛隊のP3C哨戒機が駐機していました。

 オスプレイへの空中給油を担う海兵隊のKC130空中給油機が、取材船の頭上をかすめるように離着陸を繰り返しました。

配備認めない

 オスプレイは、同基地で組み立てられ整備後、試験飛行を実施。その後、沖縄の普天間基地への配備を日米両政府が合意しています。

 しかし墜落事故が後を絶たないオスプレイに、「配備を強行すれば県内の全米軍基地の即時閉鎖ということにもなる」と沖縄県知事は強く反対しています。東北から中国、四国地方と本土縦断で低空飛行を計画する米軍。関係知事や自治体も反対しています。

 目前で進む陸揚げ作業を取材しながら岩国市民の声が頭ををよぎりました。「日米両政府が安全確認をしても、私たちは配備を認めるわけにはいかない」(山本眞直)


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