2012年7月22日(日)
オスプレイ・基地 煮えたぎる怒り
沖縄在住・女優ミュージシャン UAさん
日米両政府による垂直離着陸機MV22オスプレイの沖縄配備強行の動きに、沖縄と全国で怒りが広がっています。同県在住のミュージシャンのUA(ウーア)さんに自然や平和、子どもたちへの思いを聞きました。(青野圭)
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子どものころは、この国では戦争はない、戦争が終わった国だと信じてた。憲法9条、平和憲法が生きている国なんだと思ってたよ。でも、原発の問題で、子どもたちを守るために勉強していくなかで、ドンドン分かってきたのは、この国は機能してないっていうことだった。原発の問題では、政府も東電もホントはもっと責任を取るべきことをやらかしているのに、自分たちには責任がないって態度じゃないですか。
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なんと当たり前のことが言いにくい国なのか、周りを見て空気を読んで、長いものに巻かれていくような。メディアで発信されたことをうのみにしていると、当たり前の話ができにくかったりする。煮えたぎる怒りというのかな、黙ってられないというか。
3番目の子は、自宅で夫と2人だけで産んだんですよ。自分で命を産み出す経験をして、本気でやれば、よくならないことはないっていうか、可能性を見つけた気がした。原発再稼働に反対する官邸前の行動も、ドンドン人が増えて、まさか、こんなに早く、こんな時がくるなんてって、ちょっとうれしい。でも、油断はできないけどね。
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震災で生活が一変した。沖縄にきてから、お母さんたちと食の安全を考えるネットワークを立ち上げたよ。放射能被害のことなどを学んでいると、核の問題と基地の問題が同じライン上にあることが分かってきた。
この島で暮らして、基地問題という深い問題に出会った気がする。この国はアメリカの最優秀植民地として、ずっと支配されている、そう思いませんか。オスプレイが沖縄に飛んできたら、事故の前に病気になるよね。私はもう絶対反対。基地自体をなくすことができたら、原発なんて、もっと余裕で解決しちゃうっていうか、基地問題って、この国にとって根本的な問題じゃないですか。
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私は1972年生まれで、ちょうど40歳。島の人から“復帰っ子だねー”っていわれたりする。今まで核や原発について発言してきたけど、これからは、この島から一切の基地をなくすってことを訴えていきたいと強く思う。子どもたちに、あきらめてる姿だけは絶対に見せない。
UA 大阪府生まれ。母方の故郷は奄美大島。1995年、デビュー。ファースト・アルバムは90万枚を突破。2006年までNHK教育テレビ「ドレミノテレビ」にレギュラー出演。映画、テレビなどで女優、ミュージシャンとして幅広く活動。11年4月に神奈川県から沖縄県に移住。同年8月には自宅で第3子を出産しています。









