「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2012年7月22日(日)

パラグアイ クーデター1カ月

新政権は孤立

周辺国そっぽ 市民抗議続く

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 南米パラグアイで6月下旬に起きた「国会クーデター」から22日で1カ月になります。新政権は周辺国から承認を得ようと躍起になっていますが、全く相手にされず、ますます孤立を深めています。 (島田峰隆)


 現地からの報道によると、19日には首都アスンシオンの国会前で市民がルゴ大統領の復職を求める集会を開くなど、抗議行動が続いています。

 一方、弾劾手続きの真相究明のために、米州機構(OAS)に続いて、16〜18日には欧州議会の調査団がパラグアイを訪問しました。調査団の一人、ユルゲン・クルテ議員(ドイツ)は18日、「さまざまな部門と会談した結果、民主主義の重大な断絶が起きたと断言できる。上院は民主的に選ばれた大統領を国民から奪った」と批判しました。

 これまでのところ新政権を公式に承認したのはバチカンなど数カ国のみとされます。新政権は、周辺諸国と外交関係を築こうとしていますが、南米諸国は一切応じていないもようです。

 新政権のエスティガリビア外相は13日、地元ラジオ番組で、「ブラジルとアルゼンチンの両外相に電話をかけたが、どちらも出てくれなかった」と発言。ブラジルのパトリオタ外相は、国会で「南米地域には民主主義に反して冒険する場所はない。このメッセージを明確に送る必要がある」と演説し、パラグアイの新政権を決して認めない姿勢です。

 OAS調査団はこのほど、1〜3日にかけて行った調査の報告書を常設理事会に提出。報告書は「大統領が任期を正常に終えられないということ自体、否定的なことだ」「弾劾手続きの速さは不適切であり、違法だという雰囲気をつくりだした」と述べています。


 パラグアイの「国会クーデター」 右派が多数の上院が6月22日、ルゴ大統領に対する弾劾決議を上げて罷免した事件。通告から罷免まで24時間足らずという速さで「国会によるクーデター」と批判されています。南米全12カ国でつくる南米諸国連合(UNASUR)などは民主主義を守る立場から、来年の大統領選まで同国の資格停止を決めています。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって