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2012年7月21日(土)

論戦ハイライト 社会保障「解体」法案

参院委 田村議員が追及

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 20日の参院社会保障・税特別委員会で、民自公3党の社会保障制度改革推進法案について追及した日本共産党の田村智子議員。医療や介護などの社会保障費を削減していく危険性が浮かび上がりました。


田村「自然増を抑え込むねらいだ」
自民・鴨下「医薬品は外していく」

写真

(写真)法案提出者の長妻昭元厚労相などに質問する田村智子議員=20日、参院社会保障・税特別委

 推進法案は「受益と負担の均衡の取れた持続可能な社会保障制度の確立」を掲げ、社会保障給付費の増大に対応するとしています。田村氏は、高齢者人口の増大などで毎年約1兆円の社会保障費の増加が見込まれることを指摘し、こう迫りました。

介護難民

 田村 自然増を抑制する立場なのか。

 民主・長妻昭政調副会長 自然増を当然に増やすのではなく、メリハリをつけて過剰な部分にメスを入れる。

 田村 必要な介護を受けられない人が大勢いる。「介護難民」という言葉まで使われるのが現実だ。どこに過剰があるのか。

 田村氏は「高齢者が増えて介護や医療を必要とする人が増えるというのは、自然の摂理に沿ったものだ。これを過剰だと決め付けて無理やり抑制するのは、小泉政権の社会保障費抑制路線の再来だといわざるをえない」と批判しました。

 さらに、推進法案が「保険給付の対象となる療養の範囲の適正化」を図るとしていることを指摘し、ただしました。

混合診療

 田村 診療や薬の一部を保険給付から外して、全額自己負担にするということだ。保険のきかない医療を拡大する「混合診療」の全面解禁に大きく門戸を開く。

 長妻 保険と実費を併用する高度先進医療を見直していく。

 自民・鴨下一郎議員 必要性が少なくなった医薬品は外していく。

 保険のきかない医療の拡大につながる答弁に対し、田村氏はさらに迫りました。

3党協議

 田村 (社会保障制度改革を具体的に検討する)国民会議では混合診療の検討をしないといえるのか。

 岡田克也副総理 有識者の議論を完全に縛ることは難しい。

 田村 3党協議では議論しないといえるのか。

 公明・西博義議員 3党の考えがあるから保証することはできない。

 田村氏は「社会保障費の自然増を抑え込むという法案の狙いがはっきりした」と批判しました。小泉政権下の経済財政諮問会議で公的医療を抑制するためとして、生活習慣病や風邪などを保険給付から外すことが提案されたことに言及。国民会議でも給付の縮小や保険のきかない医療の拡大につながりかねないと強調しました。


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