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2012年7月15日(日)

分裂民主党 深まる混迷、すさむ党内

批判にやゆの応酬 総選挙へ焦り加速

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 小沢一郎元代表らによる離党・新党結成で分裂した民主党は、第二、第三の分裂へと、党分解のプロセスを深めています。

 「離党予備軍はうじゃうじゃいる。『維新』(大阪維新の会)に行くという者、鳩山元首相に新党のたちあげを期待する声などさまざまだ。離党者は100人を超えるだろう」、「都議会からも、来年の都議選へむけ野田首相の顔はポスターに使えない、『民主党』の3文字が障害になるという声が聞こえてくる」―。民主党内にはこうした声が相次いでいます。

 一方、「政府側から集団的自衛権の行使(容認)や海外での武力行使の解禁など、自民党化を純化する動きも強まっている」という声も出るなど、“大気圏突入でバラバラ”という様相です。

再選断念求める

 12日夕に開かれた民主党の両院議員総会では「結束」を訴える野田首相に党代表再選の断念を求める声も出されました。

 同総会後、衆院採決棄権で党員資格停止2カ月の処分を受けた宮崎岳志議員は、記者団に「50人が離党した。その後ろには数百万人(の有権者)がいる。どのような責任を感じているか、総理の言葉が胸に響くことはなかった」と発言。通りがかった党執行部の松本剛明国対副委員長が、「よ!テレビタレント」とやゆする言葉を浴びせると、宮崎氏は「レベルが低い」と怒りの表情。メディアの目もはばからない、すさんだ党内状況を露呈しました。

 記者団に田中真紀子元外相は、「誰かが責任を取らなければいけないのに、単なるガス抜きで、活力を感じない、ダイナミズムがない」と指摘。「税金、社会保障、安全保障の問題、オスプレイの問題など、日本がどうやって舵(かじ)を切るか。それを披歴するものがない」と執行部批判のうえで、「危機感を感じる。このままでは政治離れを惹起(じゃっき)する」と述べました。

訴えることない

 同党は13日には全国幹事長会議を開き、消費税増税法案に反対・離党した議員に対し、次の総選挙で「刺客」候補を擁立することなどを決めましたが、支持率低迷を背景に「難しい」という意見が出ました。

 消費税増税法案の衆院採決で造反しながら離党しなかった1期生議員でつくる「真の一体改革を実現する一期生の会」(真実の会)のメンバーの一人は、「選挙区に行っても訴えることがない。(消費税増税に)われわれは反対だが、今後どうするかと自信を持って言えない」といいます。批判を受けとめようとしない野田首相ら執行部の対応にこう吐き捨てます。「総選挙後には(民自公の)大連立をつくるから、(反対者を)切ろうが(選挙で)負けようが構わないってことだ。野田首相たちは当選するだろうけど、残りの議員はどぶに捨てられる」

 参院で消費税増税法案の審議が始まっていますが、政権与党は日増しに不安定を拡大させています。


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