2012年7月7日(土)
エジプト大統領に訪問要請
関係改善に期待
イラン
【カイロ=小泉大介】イラン大統領府は5日、アハマディネジャド大統領がエジプトのモルシ新大統領に対し、8月末にイランの首都テヘランで開催される第16回非同盟諸国首脳会議の機会に、同国を訪問するよう求めたと発表しました。両国は30年以上国交が断絶しており、今回の要請が関係改善に結びつくか注目されます。
イラン大統領府ウェブサイトによると、両大統領は電話会談を行い、アハマディネジャド氏が「非同盟運動におけるエジプトの役割は否定しがたく、運動におけるイランとエジプトとの建設的な協力関係は多くの積極的な結果を生むだろう」と提案。モルシ氏は「この国際的運動の目的の具体化に立ち会うことを希望する」と応じました。
非同盟諸国会議には、国連加盟国の3分の2に迫る120カ国(パレスチナ解放機構含む)が参加。議長国は現在はエジプトが務めていますが、次回首脳会議でイランが引き継ぎます。
エジプトは1979年のイラン革命の際、パーレビ国王の亡命を受け入れ、さらに同年、イスラエルと平和条約を締結。それを受けてイランが国交を断絶しました。2009年にエジプトで開催された前回の非同盟諸国首脳会議にアハマディネジャド氏は出席しませんでした。