「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2012年7月3日(火)

原発ゼロをめざす交流集会

志位委員長の報告

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 「原発をなくす全国連絡会」が2日、東京都内で開いた「原発ゼロをめざす交流集会」で、日本共産党の志位和夫委員長が報告しました。


写真

(写真)原発ゼロをめざす交流集会で報告する志位和夫委員長=2日、東京都豊島区

 志位氏は、「『原発なくせ』のたたかいが新しい発展の段階に入ったと感じます」と語りました。

政治的立場の違いを超えて広く共同

 首相官邸前の抗議行動が、自身も参加した6月22日が4万5000人、29日が20万人という空前の運動になったことについて、「ここで何かしなければ」「もう黙ってはいられない」という声があふれたことに、「大きな感動を覚えました」と話しました。「普通の市民が街頭に出て声をあげたのは、戦後では1960年の安保改定反対闘争以来の歴史的出来事ではないか」とのべました。

 さらに、抑圧的な政権が民衆の街頭行動で倒れた「アラブの春」――チュニジアやエジプトのたたかいを紹介しながら、「日本の運動も、数十万から百万という規模に発展するなら、どんな政権ももちこたえることができないでしょう」と指摘。「原発なくせ」を掲げるあらゆる運動と政治的立場の違いを超えて広く共同し、運動の一翼を担ってがんばり抜くとのべました。

再稼働方針には道理も知見もない

 続けて志位氏は、関西電力大飯原発3号機(福井県おおい町)の再稼働問題に話をすすめました。

 国民のこれだけの運動に耳をかさず強行された政府の再稼働の方針には、一片の道理も、科学的知見もない、無謀きわまるものだと批判して、次の3点をあげました。

 (1)「安全神話」を最悪の形で復活させた。「福島を襲ったような地震津波がおこっても、事故は防止できる」などと言うが、福島原発事故は収束もできていない。原因究明もできていない。肝心の大飯原発をどのような地震津波が襲うか解明されていない―。

 (2)電力不足になったらたいへんと「脅し」を繰り返す。電力需給と再稼働はてんびんにかけていい問題でない。加えて、電力不足の具体的根拠は示されない―。

 (3)「原発は重要な電源」であり、今後も運転を続けると踏み込んだ。これは、将来にわたって原発に固執する財界の圧力に屈したもの―。

 志位氏は、再稼働の方針を示した首相会見は国民の怒りの火に油を注ぐ結果となり、空前の官邸前行動になったと強調し、「論理も、倫理もなく、国民的怒りでボロボロになった再稼働方針は撤回せよ」と強く求めました。

「原発ゼロの日本」への政治決断を

 そのうえで、志位氏は、「いまなすべきは、『原発ゼロの日本』への政治決断です」と強調。

 福島県が復興の基本理念に「原子力に依存しない社会」をうたい、「県内原発の全基廃炉」を求めていることを、政府は重く受け止めるべきだとのべました。

 福島の現状は、政府の「収束宣言」とは全く反対に、被害が拡大しつづけていること、「収束宣言」以降、あらゆる施策や賠償が現場の実態をおきざりにして「収束」方向に進みつつあることに県民の怒りが広がっていることを告発。「すべての被害者に、分断の線引きをすることなく、ひとしく支援する義務を政府は負っている。このことを強く求めていきましょう」とのべました。

 また、約13年前にJCO臨界事故を体験した茨城県東海村の村上達也村長が、党演説会によせたメッセージで、福島県とともに「全国の原発立地市町村の首長として、只(ただ)一人脱原発を提唱しています」「今私は大いなる希望を抱いております。それは原子力一辺倒の国策にたいする民衆のたたかいが盛り上がり、全国津々浦々に巻き起こっている。…『国権』に対する新たな『民権』のたたかいと評価しております」とのべていることを紹介しました。

 志位氏は、「史上最悪の原発事故を体験した福島県、それにつぐ事故を体験した東海村が、そろって『原発のない社会』を求めている。政府は、この声にこたえよ」と訴えました。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって