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2012年6月18日(月)

ブラジル・20日開会 リオ+20

どんな地球残すか

広がる貧困・環境破壊…

130カ国首脳レベル参加

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 20日から22日までブラジルのリオデジャネイロで「国連持続可能な開発会議」(リオ+20)が開かれます。1992年に同地で開かれた「国連環境開発会議」(地球サミット)から20年を経た今、世界の持続可能な発展に向けての到達点や課題を検討し、「成果文書」をまとめる予定です。(リオデジャネイロ=島田峰隆)


 会議には130を超える国から首脳レベルが参加する見込み。13日からNGO、国連機関や政府などによる関連イベントが始まり、参加者はのべ5万人に上るとされます。

社会不安の拡大

 「地球サミット」では、地球温暖化を防ぐための「気候変動枠組み条約」と「生物多様性条約」が調印されました。持続可能な開発のための課題をまとめた「アジェンダ21」を採択するなど、地球環境保護へ大きな成果をあげました。

 しかしその後の20年間を振り返ると、地球環境はいっこうに改善していません。温暖化による海面上昇や砂漠化、農地の破壊、都市への人口集中など地球環境の悪化は、世界の貧困や飢餓も深刻にしています。

 国連は、これらの危機に適切に対処しなければ、地球環境の悪化がさらに進み、貧困や社会不安が拡大し、人類は将来にますます大きな負担を強いられると警告しています。

 今回の会議は、こうした現状を踏まえて、環境問題にとどまらず、社会や経済全体のあり方を議論し、将来の世代にどのような地球を残すのかを議論します。

「差異ある責任」

 主要テーマは(1)持続可能な開発と貧困撲滅を関連付けたグリーン経済(2)持続可能な開発の制度的枠組み―です。2015年までに極度の貧困を半減することなどを目指す「ミレニアム開発目標」(MDG)に続く「持続可能な開発目標」(SDG)の設定に向けたプロセスについても議論します。

 成果文書をめぐっては途上国が、地球サミットで確認された「共通だが差異ある責任」(地球環境の破壊に主要な責任を負っている先進国が率先して対策をとるべき)の原則を再確認したい意向。しかし先進国の一部は新興国の経済発展に伴う温室効果ガス排出量の増加などを理由に、同原則への言及に消極的だとされます。

 先進国から途上国への技術移転や資金援助に関しても、新たな支援を求める途上国と、支援に後ろ向きの先進国との間で対立がみられます。グリーン経済をめぐっても、定義そのものが議論になっています。


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