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2012年6月16日(土)

人民議会 再選挙へ

最高憲法裁 選挙制度に違憲判決

エジプト

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 エジプト最高憲法裁判所は14日、昨年末から今年初めにかけて実施された人民議会(下院)選挙の制度は違憲であり、小選挙区で当選した議員の議席を無効とする判決を出しました。これにより、議会は解散し、再選挙が行われる運びとなります。その間の立法権限は、軍評議会が握る見通しです。(カイロ=小泉大介、外信部=西村央)


 判決は、ムバラク政権時代に任命された最高憲法裁判事によって下されたものです。

 16、17両日の選挙で選ばれる新大統領は、新憲法制定の遅れで、その権限が不明確なままとなります。当初、軍最高評議会は7月1日に新大統領に権限を委譲するとしていましたが、その見通しも不透明です。

 先の人民議会選は定数498のうち3分の2が政党リストにもとづく比例代表制で、残りが小選挙区制で行われました。今回の最高裁の判断は、比例に立候補できない無所属候補のための小選挙区に、政党所属候補が比例とともに重複立候補できる制度となっていることを違憲としたものです。

 同選挙では、イスラム主義組織・ムスリム同胞団が過半数近い議席を獲得し圧勝していました。

 最高憲法裁判所はまた、人民議会が4月12日に可決したムバラク前政権指導部の参政権をはく奪する法律についても違憲としました。

 16、17両日に予定される大統領選挙決選投票に進出している前政権最後の首相、シャフィク氏の立候補が無効となるかどうかが注目されていましたが、判決により同候補が大統領選にとどまることが確定しました。判決を受け、実権を握る軍最高評議会は同日、大統領選決選投票を予定通り実施するとの声明を発表しました。


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