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2012年5月20日(日)

新システム

保育学会が「8つの疑問」

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 日本保育学会(秋田喜代美会長)はこのほど、国会で審議が始まった「子ども・子育て新システム」関連法案について「危惧される8つの疑問」を指摘する見解を発表しました。

 見解(5日付)は、同学会の保育政策研究委員会(村山祐一委員長)によるもの。「親への直接補助方式制度になぜ変更するのか」などの8点にわたる疑問を呈し、「保育関係者だけでなく社会全体でしっかりとした議論を」と促しています。

 見解は、政府決定で「すべての子どもが尊重され、その育ちが等しく確実に保障されなければならない」(「新システムの基本制度」)としているにもかかわらず、「法案の理念において平等主義の視点の強調が明確でない」と指摘。給付が親への直接補助方式になることから「国・自治体からの現物給付が難しくなり、平等の確保がどのように実現されるのか危惧される」と述べています。

 「総合こども園」、「指定こども園」、保育ママなど施設体系が多元・複雑化することに関しては、「子どもの権利を平等に保障することを最優先に考えるなら、まず、施設基準は一元化されなければならない」と主張しています。

 待機児童解消については、「国や都道府県が市町村に対して持続的・継続的な財政支援を行うことが必要」と強調。「新システム」関連法案では「待機児童解消が具体的にどのように進展するかが明らかにされてない」と述べています。

 「新システム」における「教育・保育」の理念については、「『幼児期の教育及び保育』の概念は、あいまいさと不明瞭さで、いっそう複雑となり、混乱を助長しかねない」と指摘しています。


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