2012年5月15日(火)
点字郵便の無料 徹底を
総務省などに 視覚障害者ら要請
「視覚障害者が障害のない人と平等の暮らしが送れるように」―。「手をつなごう全ての視覚障害者全国集会」(田中章治代表)は14日、視覚障害者の教育や障害福祉などについて関係省庁に要請しました。
日本郵政と総務省には、郵便物の取り扱いや現金自動預払機(ATM)について要請しました。
点字郵便物は第4種郵便として郵送料が無料。同じ内容の活字が同封されていても無料ですが、周知が徹底されておらず郵便局によっては、第4種郵便としての扱いを拒否するところがあります。また、高齢者や視覚障害者などを対象に郵便物の集荷サービスがあるものの、郵便局によっては集荷を断るところもあるといいます。総務省の担当者は「どこでも同じ取り扱いの徹底を求めて通知したい」と述べました。
大阪市から参加した弱視の川田佳子さん(52)は、障害者手帳を提示しても郵便局で代筆を断られることが多いと訴えました。日本郵政の担当者は指導の徹底を約束しました。
日本郵政は、視覚障害者がATMで振り込みを可能にするための音声ガイド改善はやらないと回答。「振り込みぐらいは自分でやりたい」と東京都豊島区の織田洋さん(58)は強調しました。
要請後、埼玉県川越市の平野力三さん(65)は「何度も同じことを要請しているが、相変わらず周知徹底されていないことが多い。声を上げていくことが必要だ」と話しました。