2012年5月5日(土)
陳氏の出国を容認
中国 米国留学手続きへ
【北京=小寺松雄】中国外務省の劉為民報道官は4日、盲目の人権活動家・陳光誠氏(40)からの海外留学希望について、「手続きをする」との談話を発表し、出国を容認する意向を示しました。
談話は陳氏について、「現在、病院で治療を受けている」としたうえで、「もし出国して留学したいなら、他の中国公民と同様、法に基づいて関係部門が手続きを行う」と述べています。
陳氏はこれに先立ち、インターネットで「ニューヨーク大学の招待があり、米国旅行してから帰国したい。米国では少しの期間休む」との意向を表明していました。
陳氏が2日に米国大使館を出て北京市内の病院に入院した際には、ロック米駐中国大使が同行。3日にロック氏は記者団に対し、陳氏は当初は中国に残るという意向だったが、3日になって米国行きを表明したと説明しました。
一連の経過に米国大使館がからんでいたことで、両国間のあつれきがありましたが、今回は亡命ではなく「一時的に米国で生活」という折衷的な落着となりました。