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2012年4月30日(月)

二大政党が増税否定

景気回復優先を公約

ギリシャ

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 【ロンドン=小玉純一】アテネからの報道によると、ギリシャの二大政党の一つ、全ギリシャ社会主義運動(PASOK)のベニゼロス党首は28日、5月6日投票の総選挙政策を発表し、新たな増税を実施しないと公約しました。新民主主義党(ND)のサマラス党首も22日に発表した経済政策で、「成長と景気回復を優先する」として諸減税を公約しており、二大政党いずれも増税を否定したことになります。

 両党は昨秋に大連立を組み、欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)の融資条件として年金削減など緊縮策を受け入れました。両党は2009年の前回選挙で合計8割近い得票を得ましたが、最近の支持率は合わせて約4割まで落ち込んでいます。

 PASOKのベニゼロス党首は、新政権が6月に決める予定の緊縮予算に関し、「ギリシャ市民は心配すべきでない」「われわれは新たな増税を実施しないと約束する」と言明しました。

 同氏は、経済を刺激し雇用を増やすとして、▽所得税に1〜4%上乗せする「連帯税」を段階的に撤廃する▽社会保障分担金を1割削減する▽外食などへの付加価値税率を23%から元の13%に引き下げる▽公営企業の民営化を進める▽インフラへの投資を拡大する―ことなどを公約しました。

 ギリシャ政府はEU・IMFの融資のもと、14年までに歳出を約110億ユーロ削減する義務を負っています。ベニゼロス氏は期限を1年先送りし、15年までに達成する意向を表明しました。


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