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2012年4月17日(火)

正社員雇用 認めず

いすゞ非正規切り 東京地裁が不当判決

原告が批判 「奴隷制を助長する」

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(写真)判決後、記者会見するいすゞ自動車の非正規切り撤回裁判の原告、弁護団ら=16日、東京・司法クラブ

 いすゞ自動車を「非正規切り」されたJMIU(全日本金属情報機器労働組合)組合員12人が同社に正社員化などを求めた訴訟の判決が16日、東京地裁でありました。渡邉弘裁判長は原告の訴えをほぼ棄却する不当判決を出しました。原告側は控訴する意向を表明しました。

 同社は2002年に生産部門の正社員をリストラし、低賃金の非正規雇用労働者に置き換え、実態は、派遣なのに請負と偽る偽装請負などで働かせてきました。08年末に期間社員と派遣社員約1400人全員の契約途中での解雇を通告。期間社員の解雇は撤回して希望退職に切り替えたものの、応じなかった期間社員の組合員を翌年4月に雇い止めにしました。

 判決は、雇い止めについて、同社が「剰員」とした主張を認めるなど有効と判断。2年11カ月の契約更新の上限による雇い止めの無効、偽装請負など違法派遣に伴う同社の直接雇用責任、派遣会社との契約解除で解雇に追い込まれたことなどに対する損害賠償の訴えも退けました。

 一方、判決は同社に、09年1月から休業扱いにした期間社員4人への4割の賃金カット分を支払うよう命じました。

 判決後、記者会見した原告の松本浩利さん(49)は「解雇を通告された当時と同じような気持ちだ。納得できず、勝利判決を得るまで頑張る」とのべました。五戸豊弘さん(51)は「21世紀の奴隷制度を助長する判決だ」と批判。佐藤良則さん(52)は「不当判決だ。最後までたたかう」と語りました。

 鷲見賢一郎弁護団長は「このような判決では非正規雇用労働者は救われない。高裁で努力を尽くしたい」とのべました。


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